Another Days

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スティーヴィー、レドボン、ヘッドストーン

【スティーヴィーの25曲】25・Dreams('76)

初めて聞いたフリートウッド・マックはこの”Dreams”でした。ちょっと舌ったらずなスティーヴィーの歌声とキュートなルックスにこんなに可愛らしい人がいるのか!と思ったこと覚えてます。中3の年初来日でNHKの「ヤング・ミュージック・ショー」ではドスのきいた”Rhiannon”はやったけど”Dreams”はなくてがっかりした記憶。それから半世紀弱、ずーっと好きなわけではないけどマックやスティーヴィー、クリスティンの事は気にしてました。ネット始めて同好の方を見つけ語り合う事の(文字上ですが)楽しさを教えてもらった気がします。というわけで40曲も無理でしたのでスティーヴィーの25曲でした。動画は昔からこれ、の”Dreams”のライヴ・ヴァージョン。別れてしまったリンジーへのあてつけの曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=Y3ywicffOj4

【名曲リレー2514】ooh#2

■Ooh / Redbone(’77)

「Wovoka」からの“Come And Get Your Love”のヒット以降もレッドボーンは活動。ただ日本にはあまりニュースが入ってこなかったような。メロウ度はますます上がりスウィート・ソウル的になっています。“Ooh”は、「Cycles」('77)から。

https://www.youtube.com/watch?v=2MCJYbc9ekY

風土記】Headstone

ただいまのBGMはヘッドストーンの「Bad Habits」('74)なり。綺麗な尼さんが煙草吹かすジャケでタイトルが「悪癖」だもの皮肉たっぷり。アトミック・ルースターのスティーヴ・ボルトン(g)、レアバードのマーク・アシュトン(g,vo)が組んだ4人組ですが、いわゆるプログレではなく、ラテン風味あり、アメリカンなナンバーありと多彩。ファーストのリズム隊は、ファンキー系のフィル・チェン(b~「Blow By Blow」が有名ですねえ)と後にブロックヘッズのチリ・チャールズ(ds)。

 

アトミック・ルースター、レアバードのメンバーから成りながらプログレ方向に行かず何でもありの英ロックの一つの方向性を示したヘッドストーン。幾何学模様のセカンド「Headstone」('75)の中で一番好きなのはアメリカンな”Turn Your Head”です。リズム隊が代わってファンキー系のジェローム・リムソン(b~ツトム・ヤマシタのGoなど)とペーター・ヴァン・フック(ds)が参加しています。voのマーク・アシュトンは渡米しsswとしてLPを出してましたが、レア・グルーヴの時代にファンキーロックの隠れた名盤として評価されています。いやもうなにが幸いするのかわからないです。

https://www.youtube.com/watch?v=ttdzz1PZDTY

 

【先週の読書】

ラヴェンダーの丘 (半村良、角川文庫)は、SF、伝奇もの、市井もの、時代ものなど多ジャンルに才能を示してきた作者ですが、冒険/ハードボイルドにはどうもフィットしなかったようで、86年のこれは中編の分量(もともとカドカワノベルズの書き下ろしでした)ながらなかなか読むのに時間かかりました。冬の苫小牧から知床までのロード・ノベルでもありますが、会話文に改行がないのはどうしてだろう?あのおかげでとても読みにくい。作者が北海道に居を移してた頃の作品らしくリアルな描写もあります。
リアル・スティールリチャード・マシスン、角川文庫)は。11年に映画「リアル・スティール」が公開される際に原作”スティール”(の方がオールドファンには通りがいい、60’sのTVシリーズ「ミステリー・ゾーン」の有名なエピソードでした)をメインに新作を含む15編の短編集です。うち初訳が6編あって、入手困難な「激突」や「モンスター誕生」からの短編もあってなかなかお買い得でした。マシスンはブラッドベリやコリアあたりと並べて語られることが多い人です。ブラックな味わいを残しつつ独特の余韻を感じさせる作風は、先の2人よりも好みかもしれません。
個人的に明日から地上を捨てて地下に潜らなければならない世界の人々の地上の最後の夜を描いた”下降”、時間旅行の実験の際に主人公がゴルゴダの丘で見たキリストの磔の話”旅人”、アダルトなジョークのルーツをたどるほら話”ジョークの起源”など、初読のものに好みの作品がありました。ちなみに映画公開に際してハヤカワからも同名の「リアル・スティール」が出てますが中身は違います。

www.youtube.com