Another Days

tomorrow's another day、some say …

スティーヴィー、エンジェル

【月曜はスティーヴィー・ニックスの40曲】12・Leather & Lace

「Bella Donna」に入った”Leather And Lace”は、ウェイロン・ジェニングス、ジェシ・コルター夫妻に捧げられたもの。書かれたのはマックに加わった直後でなるほどこれはちょっとマックではできないタイプの曲。ちょうど活動休止だったイーグルス(実質解散してたんですが)のドン・ヘンリーとのデュエット。当時の報道では噂があったぐらいでしたが、実際babyを中絶したこともあった(しかもその生まれてこなかったbabyにSaraと名付けた)と後にインタビューに答え、その相手をデュエットに選ぶ、ロックンロール・ライフを生きぬくスティーヴィーのブレなさはすごいと思います。#8まであがったセカンドシングルですが、このデュエットのPVはおろかライヴでの共演もないことにヘンリーの及び腰がわかろうもんです(一部妄想を含む)。

https://www.youtube.com/watch?v=u0iyEcXA7Zk

 

【名曲リレー2423】lonely#3

■Don't Leave Me Lonely / Angel(‘78)

そのルックス~コスチュームとバンド名から女子の為のヴィジュアル系(そんな言葉名は当時なかったけど)と決めつけられてましたエンジェルは、実はシンセ類を大きくフィーチャーしたプログレ・ハード的な側面を持ってました。4th「White Hot」からは“Winter Song”がヒットしたのですが日本ではトヨタ・アーチストという呼び屋が来日公演中に倒産するという悲劇で途中で切り上げて帰ってしまったという不運なバンドという印象がどうしてもぬぐえず…”Don’t Leave Me Lonely”はなかなかキャッチーなメロディーでした。

https://www.youtube.com/watch?v=vmRN5PJkAJk

 

【先週の読書】

ファンタスティック系TVシリーズ「ミステリー・ゾーン」の文春文庫版最終作「ミステリー・ゾーン4」は、リチャード・マシスン、チャールズ・ボーモントを中心に有名作品をチョイスしたアンソロジー(最近またマシスン熱が増してきて色々調べると同じ作品ばかり改訳されコレクション物が編まれてます)。映画版「トワイライト・ゾーン」の第3話(”日々是好日”~ジェローム・ビクスビー)と第4話(”高度2万フィートの悪夢”~マシスン)がやはり定番的に面白い。他にはどんどん知り合いが消えてしまう”消えてゆく”、宇宙を彷徨えるオランダ人(Flying Dutchman)と化した”死の宇宙船”(ともにマシスン)がいい。ボーモントはやはりあまり好みではないなあ。ちなみに表紙は文春でのキングや新潮での宮部さんでおなじみの藤田新策さんです。(1994)

初期ルパン三世的な泥棒、元泥棒を主人公にしたピカレスク・ロマン連作集の「女たちは泥棒」(半村良集英社文庫)。最後の最後でちょっとなんかなあ…という展開にはなりますが総じて快調。伝奇SFのトンデモ発想と市井の泣かせる話の中間地点にある半村作品。やはり楽しませるという点ではさすがです。表紙を含めてザ昭和という感じ(1976)。

「君のクイズ」(小川哲、朝日新聞社)は、クイズ王と呼ばれる大学のクイズ研出身の達人たちにまつわる話。クイズ選手権番組である選手が問題文を一切読まれずに回答正解したことで、彼は何故回答できたのかという謎を、クイズ番組の裏話を交え、描いた作品。サクサク読め、おもしろいのですが、ちょっと求めていたものと違いました(2022)