【鷲をめぐる30曲】1・Lyin’ Eyes / The Eagles('75)
イーグルスは72年にデビューし、活動休止期間を含め現在も(多分)絶賛営業活動中です。初期のスピリットは失われて久しいですし、フェルダー解雇後の再結成ビジネス・イーグルスにはいろいろ思うところもありますが、そういう話はまあ一部おいといて、ここでは関連する30曲を挙げてみます。レア曲とか名曲集ではない思い付きです。
最初はおそらく日替わりだろうベストの5曲には間違いなく連日入るだろう”偽りの瞳”です。「One Of These Nights」からのセカンドシングルで惜しくも2位止まり。金持ちと結婚した若い娘の心情を皮肉っぽく歌い上げる(このテーマ昔は海外ドラマ的だなあと思ったけど今やよくある話で隔世の感はあります)曲。シングル・ヴァージョンは編集されてて、ストーリー仕立ての話がつながりませんというか唐突(^^) 後半コーラスの層が分厚くなり、隙間をmandolin(バーニーが弾いている)とヘンリーとシャイロウで一緒だったジム・エド・ノーマンが弾くトロピカル風味のpianoが埋めます。イーグル再結成の呼び水となったカントリー系の若手によるトリビュートものでカヴァーしたダイアモンド・リオのヴァージョンもよかった(あのCDではベストでした)。
https://www.youtube.com/watch?v=2dANDhfWU8g
【名曲リレー2521】return#3
■No Return / Duncan Mackay(‘77)
コックニー・レベルのkb、ダンカン・マッケイが解散後出した初ソロ「Score」は意外とプログレマインドを持ったものでこれがひねくれポップと絡み合ってニッチな世界を展開。ただ一時期このアルバムかなり高騰してました(いまはどうなんだろう)。クリムゾン~グリーンスレイドのアンディ・マカロック(ds)や元ベック・グループのクライヴ・チャーマン(b)が参加。短くまとまったポップな“No Return”もいいメロディーですがprodもやってるジョン・ウエットンが歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=MJUfTPyAxfo
【先週の読書】
オクで落としたHMM'79/9の話と半村良の「邪神世界」(角川文庫)は既出につき割愛
一時期はかなり好きな作家でした柴咲友香の「また会う日まで」(河出文庫)は、初読なんだろうけど既読のような気もする1冊。関西女子の関西弁が新鮮に感じた初期の作品の流れにはありますがなんかイマイチぴんと来ないんだなあ。
ただいまのBGMはマイク・オールドフィールドの「Hargest Ridge」('74)なり。大ヒットを記録した前作「Tubular Bells」同様片面1曲の大作です。派手さはありませんが、牧歌的でとりわけ繊細なgが耳に残る”Hargest Ridge Part1”が好き。イントロからして霧の中でかすかに聞こえるリコーダーを追い求める感じからじわじわ盛り上げます。例によってほとんどの楽器をマイク本人が手掛け、チリ・チャールズ(ds)、リンジー・クーパー(oboe~ヘンリー・カウ)らVirginレーベルの仲間、さらに姉サリーやメロウ・キャンドルのクローダー・シモンズもコーラスで参加しています。
マイク・オールドフィールドのセカンド「Hargest Ridge」('74)はベストセラーとなった前作の流れにある大作のアルバムですが、牧歌的な面がより強調されています。CD化にあたってジャケットが代わりましたが(Mixも違います)、ボーナストラックとして入った”Spanish Tune”は、どこかで聞き覚えあるメロディー。元々シングルとしてプローション用に用意されたもののリリースはされなかったもののようです。