【和ものの日曜】高橋幸宏
先日の脳腫瘍の手術にはちょっとびっくりでした。YMO時代に出た「薔薇色の明日」(’83)はニュー・ウェイヴAOR的な音が意外でした。この人の場合全部が好きというわけではないのですが、いくつかの曲は反応します。”Good Time"はカセットでよく聞いた曲。
【名曲リレー1366】easy#3
■Free'N'Easy / Uriah Heep('77)
金曜の夜に久しぶりにリモートオフ会で、お友達の動く姿を拝見しました。中には文字でのコンタクトは20年近い中、初めてお話しする方もいらっしゃって新鮮。その方が少し前ヒープ再評価企画で挙げられてたバイロン後にユーライア・ヒープの中からヘビジャケの「Innocent Victims」より”Free'N'Easy”。アメリカ的なキャッチーな味わいの曲が並ぶ中(それはそれでよいのです)これはストレートなヘヴィロック。「サウンド・ストリート」でも最後にかかりました。しかしこういう音は思いっきり逆風だった77年です。
【先週の読書】9月第1週
全集より、たまに池波正太郎読みたくなる時があるのですが、長いので今回は短いものを。一時狂ったように全集を読んでましたっけ
現行の中公文庫は分かれてますが、講談社文庫は、2in1の形となっています。保坂さんのデビュー作。裕福なわけではないけど、2LDKのアパートに友人カップルと独身男性と4人で同居した主人公の、猫と競馬をめぐる何も起こらない日々の物語。一種のファンタジーだなあと思えるくらいリアル感ないのは、まだバブルの頃の話だからでしょうね。昔から結構好きな話を久々の再読でした。
月村さんも作品数多いしいろんなタイプの作品書いてるんですが、これはチンケな悪徳警官と男気のあるヤクザと中国裏社会のはぐれ者がタッグを組んで、一泡吹かせる話ですが、爽快感はあまりなかったです。
「奇妙な味」と言われる作風(ジャンルではなく傾向だ、としばしばいわれますがちょっとわかりにくい、ですよね)があります。ストンと落ちた明解なオチでなく、もやもやする味わい。口の中でなんか変な味がする、答えを求めて何度も読み返してしまう、そんな感じでしょうか。これは「街角の書店」に続くアンソロジー第2弾で、比較的最近の作家の作品中心です。SF畑のスタージョン、ケイト・ウィルヘルム、P・J・ファーマーなど知ってる名前もありますが、大半は初見。キット・リードの「お待ち」、ブライアントの「ハイウェイ漂泊」(恩田陸的味わいも)、エイクマンの「剣」そしてワグナーの表題作がよかった。いずれにせよ、モヤモヤします。