Another Days

tomorrow's another day、some say …

 

 

ドゥービー・ブラザーズにおけるgというとトム・ジョンストンの荒々しいハードロッキンなg、フォークからの影響が強いパット・シモンズのg、都会的なジャジーなムードのジェフ・バクスターのg、とそれぞれ個性的。短期間ながらトリプルgだったこともありました。マクドの個性が開花した「Minute By Minute」でシモンズとバクスターによるブルーグラス風インスト”Steamer Lane Breakdown”という名演もありますが、パキパキいう硬質なイメージ(座ってヘッドフォンを耳にして弾いてるスカンクの姿が容易に浮かびます)のソロが圧巻な”How Do The Fools Survive”がすごい。なぜかライヴではやらない曲なのですが、ソウルフルなマクドのvoともども印象的ナンバーでした。

 

ゲイリー・ムーアにしてもマイケル・シェンカーにしても、僕には(あくまでも個人的意見)突然日本で人気が出てきたというイメージだったのですが、それは僕が楽器を弾かないからで、プレイヤーの間では以前から注目されてた人が、強力なアルバムリリースをきっかけにブレイクする。それは他ジャンルの愛好家たちの間に、こんなすごいgを弾くやつがいるといううわさが広まったり、著名なギタリストがあいつは凄いと名前を出したり、いろいろです。アラン・ホールズワースという驚異的なテクニックのギタリストは、テンペストソフト・マシーンなどイギリスの日本ではマイナー系なプログレ周辺バンドで名前は知られていた人で1枚出しては辞める渡り鳥的なイメージ。UKの4人の中で一番知名度が低かった(しかしキャリアは一番だったかもしれない)人でしたが、エドワード・ヴァン・ヘイレンが影響を受けたという発言もあって、専門誌でも特集が組まれるほど80’sのソロ以降は知名度が高くなりました。その頃はもうロックというよりはジャズの分野なのですが、本格的にそちらに移行したのはやはりジャン・リュック・ポンティ・グループの「Enigmatic Ocean」あたりがきっかけではないのかなあ。

ザッパのところにいたジャズ・ヴァイオリンの名手で件のアルバムでは、ジェネシスのツアーgtrとして名を馳せるダリル・スチュアーマーとの2本のgの絡みも聞きものです。

 

暴力的なgというフレーズを最初に感じたのはドクター・フィールグッドのデビュー作を聴いたのが最初かも。すでにソリッド・センダーズでウィルコ・ジョンソンのgは体験済みでしたが”She Does It Right”のマシンガンのような攻めるgは実にかっこいい。パンク的というとまた違いますがこの辺のパブロック(ジャンルではなくムーヴメントなんで特定の音楽スタイルではない)がパンク勢に与えた影響は大きかったのでは。そして日本のミッシェル・ガン・エレファントはまさしくフィールグッズなしでは存在しなかったでしょう。

 

 

グラム・パーソンズの遺作となった「Grievous Angel」(’)は、彼が見出したエミルー・ハリスのvoを大きくフィーチャーしたカントリー・ロックの傑作。バックはエルヴィス・プレスリーのバンドをそのまんま持ってきたようで、名手ジェームズ・バートンのソロの前にグラムの”Pick it for me James"の掛け声がうれしいDance / David Bowie('83)