Another Days

tomorrow's another day、some say …

バファロー、ロギンス

【金曜はアトコの人たち】バファロー・スプリングフィールド
白人ロックを中心に聞いてると、AtcoレーベルはAtlanticのサブレーベルで、黒人音楽主体だったAtlanticから漏れる白人ロックをフォローというイメージでしたが、70'sに入るとAtlanticも白人ロック路線を打ち出してきたので、そうとは言い切れません。もっともこのレーベルも50's~60's後半までは黒人R&Bが中心で、最初の白人ロックは多分シカゴ出身のガレージ・パンクのシャドウズ・オブ・ザ・ナイトあたりではないでしょうか? 
67年にはバファロー・スプリングフィールドのセカンド「Again」が出ました。非常に完成度の高いアルバムでシングル中心からアルバム中心の世の中になりつつあることを痛感させます。ここからリッチー・フューレイがしみじみ歌う”Sad Memory”。もうすでにバンド5人のメンバーが常に参加しているわけでなく、一部のメンバー参加でもバンドのクレジットという世界。
 
67年にはダイアナ・デローズ(vo)をフィーチャーしたLAのフォークロック風味のローズ・ガーデンが出てます。”Next Plane To London”(#91)という一発屋なのですが何となく昔から好きな曲です。
 
【金曜はアトコの人たち】2・アイアン・バタフライ
アイアン・バタフライのデビューは68年で「Heavy」でした。サイケデリックなorganとgをフィーチャーしたアートロックな世界。ブレイクはこの次の「In-A Gadda-Da-Vida」になるのですが。このファーストではアラン・トゥーサンの”Get Out Of My Life Woman”をサイケなアレンジでカヴァーしています。この曲はバタフィールド・ブルーズ・バンドの「East West」の入ってたやつ。リー・ドーマン(b)と後期のメンバー、ライノ(g)は後にキャプテン・ビヨンドを結成したことで知られています。
 
後のハングリー・チャックの母体となったボ・グランプスも68年にAtcoから1枚「Before The War」を出してます。ガレージ風味のフォークロックでフェリックス・パパラルディがprodでマウンテン人脈とかかわってゆくNDスマート(ds)、sswのエディ・モトウらも参加。ぼくはCBSソニーから再発されたハングリー・チャックのライナーでこのバンドの事を知ったのですが、実際に新宿のシカゴでこういうアルバムをシールドで見つけると東京ってすごいなあと思ったものでした。
 
68年のAtcoのロック系はヴァニラ・ファッジとバタフライのアートロック系、クリームとブライアン・オーガーを米国配給していてニューロック旋風吹き荒れる感じでした。そんな中Dunhillレーベルでフォークロック・ムーヴメントの核だったPF・スローンがAtcoに移籍してトム・ダウドがprodした「Measure Of Pleasure」が出ました。
 
【名曲リレー1557】this#2
This Is It / Kenny Loggins('79)
ロギンズ&メッシーナもある時期からクロスオーヴァー風味がありましたので、解散後ソロになったケニー・ロギンズにも、それまでのカントリーロック的な風味よりも都会的なジャジーAOR風味が漂ってました。3枚目のソロ「Keep The Fire」ではマイケル・マクドナルドとのコラボがあって(すでに共作曲の”What A Fool Believes”はこの時期のドゥービーを代表する曲となっています)この”This It It”(#11まで上がったヒットシングルです)もマクドとの共作でコーラスで歌声も聞かれます。