【実況録音盤を聞く水曜】6・The Allman Brothers Band At Fillmore East Deluxe Edition (Mercury '03)
デュアン・オールマン(g)をフィーチャーした時期のオールマン・ブラザーズ・バンドの強力な2枚組ライヴは、71年のNYのフィルモア・イーストでもの。長尺のジャム的な音源を積極的に入れた画期的なアルバムでした。なんといってもサザンロックが何なのかも知らなかった高校生にガツンと食らわせた必殺のイントロの”Statesboro Blues”。地を這うような(天高く空を駆けるゆえにskydogとも言われたデュアンのスライド、僕には地面すれすれのところを這うように忍び寄る印象でした)スライドがすごかった。米13位というチャートでの成績は実に立派です。
この時代('71)のフィルモアの音源の残りは、後年出た「Eat A Peach」やデュアンの「Anthology」などに分けられ、そうしたものをまとめたのがDeluxe Editionとなる03年のCDで(その前に「Filmore Concerts」という2CDも出てました)、個人的にはこれが決定版だと思います。90'sに初来日した際は仕事帰り不覚にも寝入ってしまって、起きたらまだやってた、”Mountain Jam”(オリジナルはドノヴァン)の心地よさ(デッドやオールマンの長い曲はOKなのに、プログレ系の長い曲はNGな僕)も印象的です。
元からオルガン好きということもあってオールマンズのライヴにはすんなり入って行けたのでした。
【名曲リレー2824】fine#2
■Fine Line / Iguana(‘77)
ジェス・ローデンのバックをやってた英イグアナではなく米イグアナ。ロビー、フォーク&バドを前身としてイグアナに改名。UAから「The Winds Of Alamar」を出して消えたメロウなバンドで、東部出身(ノース・キャロライナ)でありながら西海岸的なレイドバックした甘いメロディーがたまりません。“Fine Line”の作者のS・ヘイズってパンのシャーマン・ヘイズでしょうか?ゆったりとしたgがもろ好み。
https://www.youtube.com/watch?v=c9-NO9bcEZ4