【土曜はプリ天40年】3・Tattooed Love Boys('79)
79年11月に出たサードシングル”Brass In Pocket”は見事に全英#1となり、3枚のシングルを含むデビュー作「The Pretenders」が80年早々に満を持してリリース。リリースと同時に英#1となりました。僕は黒川のMusic House McCoyで米Sire盤LPを買ったのですが、内袋には何のクレジットもなく英Real盤を買えばよかったと後悔。New Waveと呼ばれる一連のバンドの中でもポリスと並んで聞きやすいバンドだったこともあって、このファーストは聞きこんだものです。畳みかけるようなA面(”Space Invaders”のようなガレージ風インスト(エンディングにはちゃんと”スペース・インベーダー”のSEが)も◎)に比べると”Private Life”(グレイス・ジョーンズがカヴァー)や”Lovers Of Today”の入ったB面はちょっとメランコリックな印象。ラストに入った”Mystery Achievement”のタイトな感じもカッコいい。貼ったのは”Tattooed Love Boys”の80年のライヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=FejrcU-Yrm0
4・Talk Of The Town('79)
80年3月には早くも新曲”Talk Of The Town”がリリース。ちょっと無難にまとめたかなあという印象もあり、ペース早すぎという危惧も感じてました。全英8位まで上がりましたけど。レコーディングはパリだとか。
https://www.youtube.com/watch?v=-Kdt1IARNkI
5・Message Of Love('80)
"Message Of Love"は5thシングルで、”Talk Of The Town”同様パリでレコーディングされたもの。リリースは81年2月。ラフというかざっくりしたgがカッコよく、無難にまとめた”Talk~”よりも好き。同時期にリリースされた5曲入りEP「Extend Play」にも”Talk~”と共に入ってました。僕はこれをセカンドLPと間違えて買ってしまったのですが、B面曲”Porcelain”(ストーンズの”The Last Time”風リフをいただいたカッコイイ曲)もお気に入りでした。
https://www.youtube.com/watch?v=RlOV6ywJt7s
https://www.youtube.com/watch?v=_0QwKL_ghzI
6・Adultress('81)
81年8月にようやくセカンド「Pretenders II」がリリース。英7位米10位と前作よりも大きく躍進しましたが、埋め草的に感じる曲も多かった印象。当時よくラジオでかかってたのはそっけないvoと硬派なサウンドがこのバンドらしかった”Adultress”です。
https://www.youtube.com/watch?v=HOBYvIGVHd8
7・I Go To Sleep('81)
6thシングルは”Day After Day”で米では”Louise Louie”(キングスメンのアレではなくホーンズやスライドも入った意欲作でした)がカットされましたがどっちもチャートインせず。レイ・デイヴィスが60'sに書いた”I Go To Sleep”を7thシングルとしてリリース(81年11月)。個人的にはシェールの60'sのカヴァーこそベストだと思ってるのですがこのダークなムードもいいです。このPVは知らなかった。
https://www.youtube.com/watch?v=vWH7oPBnD9s
https://www.youtube.com/watch?v=oRMRDvPfykc
8・Wild Thing~Whatcha Gonna Do About It('82)
ここまでいいムードで来たバンドもファーンドンとスコットのドラッグ問題があり、ファーンドンが82年6月にそれを理由に解雇され、その2日後スコットはコカインのオーヴァードーズで死亡。後を追うように83年にファーンドンもヘロインのオーヴァードーズで亡くなっています。
それに先立つ82年3月プリテンダーズの初来日を中野サンプラザか新宿厚生年金で見ています。帰省の続きで寄ったのですが、実にガッツあふれるステージでした。アンコールはトロッグスの”Wild Thing”そしてスモフェの”Whatcha Gonna Do’Bout It”で、その後ブリティッシュ・ビート物を深く聞くようになった最初のきっかけはこのアンコール曲だったのでした。
バンド結成から4年あっけなくメンバーを失ったプリテンダーズでした。スコットの訃報を聞いてジャクソン・ブラウンはモントルーでのステージで”For A Dancer”をスコットに捧げた話は一部で有名(ブートにもなってます)。
https://www.youtube.com/watch?v=QvotsaFBS8E
9・Back On The Chain Gang('82)
クリッシーは、dsのマーティはそのままでビッグ・カントリーのトニー・バトラー(b)、ロックパイルのビリー・ブレムナー(g)、ナイトのロビー・マッキントッシュ(g)のゲストを加え8th”Back On The Chain Gang”を82年9月にリリースしています。米5位/英7位と大ヒットしたシングルでスコットが好きだったロックパイルのブレムナーのクリアなトーンのgがカッコいい。83年には映画「キング・オブ・コメディ」のサントラにも、84年のサードLPにも入ってます。サム・クックの”Chain Gang”のウッアッというチャントの引用もありました。
https://www.youtube.com/watch?v=cMOKamtpUA8
10・2000Miles('83)
新メンバーとしてマッキントッシュ(g~元ナイト)、マルコム・フォスター(b)を加えた第2期プリテンダーズは、新作のレコーディングに83年いっぱいかけ、クリスマスには9thシングル"2000 Miles"をリリース。ちょっとネオアコテイストもあるギターロック。全英15位。
https://www.youtube.com/watch?v=AEyGZlBdkaA
【名曲リレー2785】morning#3
■I Woke Up This Morning / Bryndle(’70)
90’sになって再結成されますが、70年にたった1枚のシングルをA&Mに出して消えてしまったブリンドルは、若きアンドリュー・ゴールド、カーラ・ボノフ、ウェンディ・ウォルドマン、ケニー・エドワーズ(後にストーン・ポニーズ~リンダ・リンスタット)らが組んでたバンド。まあ時代柄ヒッピー風のフォークロックなんですが、ピースフルなムードに満ちています。行為したレア曲がただで聞けちゃうんだからつべはすごい。