Another Days

tomorrow's another day、some say …

トノバン、ウィングス

【月曜和もの80's】真夜中のバレリーナ / 加藤和彦('84)

金子國義がジャケットを手掛けた一連の作品の最後となった加藤和彦の「ヴェネツィア」('84)に入った”真夜中のバレリーナ”は後に高岡早紀がカヴァーしたワルツ風のもの。元クリトーンズでCM音楽を手掛けていたマーク・ゴールデンバーグがシンセ類を担当したヨーロッパ風のアレンジ。タイトル通りイタリア録音でした。

https://www.youtube.com/watch?v=S3925U5VObE

 

 

 

裏方仕事が多かった80'sの鈴木茂がキャニオンから出した「Sei Do Ya」にはびっくりしました。小原礼(b)とマシュー・リトリー(ds)と鈴木によるシンプルな演奏で、ポリスっぽい”Close Up”は意外といけます。ただこの路線もこれ1枚でしたけど。

https://www.youtube.com/watch?v=AQQAumDKcz4

【名曲リレー2745】back#3

■Give Ireland Back To The Irish(Version) / Wings(’72)

ウィングスの最初のシングルは、5人目のメンバーとしてグリース・バンドにいたヘンリー・マカロックを加えての”Give Ireland Back To Irish”('72)でした。72年1月の血の日曜日事件U2が後に”Sunday Bloody Sunday”で歌いました)にインスパイアされて作ったトピック・ソングで、BBCでは放送禁止になりました。このB面は同曲のインストで演奏もまったく別ヴァージョンでなかなか楽しい。サブタイトルのversionはレゲエのシングルでインストを意味する?用語らしくブリンズレー・シュワーツのシングルにもそういう表記ありました・

https://www.youtube.com/watch?v=YNcZIw6z9jc

 

【先週の読書】

24084■デッド・ゾーン(上)(下) / スティーヴン・キング(新潮文庫)
ああ時間がかかった。トランプの事件の後すぐ読もうと思ったのですが、なかなかページが進まなくて… 再読は初読以来かも。クローネンバーグ監督の同名映画公開に合わせて急遽ストレートに文庫が出た記憶。あの映画もクリストファー・ウォーケンブルック・アダムスマーティン・シーン出てたことは覚えてますがあとはすっかり忘れてます。サイキックの悲しい話です。(1979→1987)
 
24086■MAZE / 恩田陸(双葉文庫)
頭脳明晰なオネエ系(この時点ではアメリカの製薬会社に勤務という話)、神原恵弥(かんばらめぐみ)を主人公とするシリーズ第1作です。アジアの西の果て(トルコね)の砂深い荒野に立つ、古くからそこに入ると人間が消失するという噂がある直方体の建物をめぐる謎、ですが例によってけむに巻かれるというかすっきりしないオチなんで、モヤモヤ嫌いな方はイライラするかもしれません。
よく考えるとこれってありえない密室もの(超常現象が付きまとうディクスン・カー的な)に近い設定で、途中までどういう結末になるのか見当がつきませんでした。こういう理詰めのオチじゃない別のオチのほうがよかったと思うのは、初読と同じです。でもミステリとして読むと反則ですねえ。
このオネエ系キャラ、作者は結構気に入ってて4作目の連載は継続中なのかな(2001)