Another Days

tomorrow's another day、some say …

イーグルス、シェール、ウィングス、アレン

【月曜は鷲をめぐる30曲】7・Visions / The Eagles('75)

「On The Border」からイーグルスに加わったドン・フェルダーの存在はバーニーを脅かすものとなってゆくのですが、フェルダーはもっと歌いたかったんだろうなあ。イーグルス在籍中唯一voを取ったのが「One Of These Nights」に入った”Visions”。voよりもgのフレーズの方が雄弁な曲で、逆にそれぐらいギタリストとして魅力があったわけ。ライヴのセットリストに入ることもなく消えていった曲ですが忘れられるには惜しい。

https://www.youtube.com/watch?v=6deveLGj4cE

 

【名曲リレー2563】bell#3

■Bell Bottom Blues / Cher(‘75)

シェールの「Stars」(‘75)は現物見たことないけど、デレク&ザ・ドミノスのこのカヴァーはとてもいいです。時期によってスタイルがコロコロ変わるシェールは、時代の変遷を知ってないとなかなか突っ込んで聞きにくいです。

https://www.youtube.com/watch?v=ZMXPzEoIrxg

 

【先週の読書】

24009■メグレ罠を張る / ジョルジュ・シムノン(ハヤカワミステリ文庫⑯-1)
シムノンメグレ警視もの初読みでした。昔はこのシリーズゴロゴロしてましたが今ではなかなか見ません。パリ18区の連続殺人事件を追うミステリですが、最初の殺人から丹念に話を追うのではなく、犯人の目星が立たなくて司法警察も新聞も住民も疲弊した後半からスタートするのが新鮮。警察小説でも謎解きでもない人間味あふれたミステリではありますが、さすがに訳文が古いと感じます。奥付見るとHM文庫創刊直後のラインナップで76年でした。
24010■怪談小説という名の小説怪談 / 澤村伊智(新潮社)
「ぼぎわん」(未読)で有名らしいこの作家さん初読みでした。タイトルは都築道夫の「怪奇小説という名の怪奇小説」のもじりでしょうが、いろんなタイプの怪談(実話もの風)を収録。正直あまりピンときませんでしたが、冒頭の”高速怪談”、トリッキーな”笛を吹く家”はよかった。(2023)
「バンド・オン・ザ・ラン」50周年に向けてのウィングス本。和久井さんならではの目線で語られます。ただ基本的情報など当たり前な話は書かれてないのでそういう人は読むなということでしょうね。ポール以外のメンバーの話もちょっとぬるい(もっとしっかり突っ込むべき(デニー・レインのボールズやエレクトリック・ストリングス・バンドの話、ジミー・マカロック、ヘンリー・マカロック関連の話など)。(2024)
24012■昨夜のカレー・明日のパン / 木皿泉河出文庫
ドラマ見ないから、脚本家の木皿さんというのが夫婦のユニットということも知らなかった。読書グループで前々から話題になってた本、買っただけでなかなか読めなかったけど、ホノボノ系ではありながら目線を次々と変え一気読ませる連作集。作者の名前覚えといたほうがいいな。(2013→2016)
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ゴングを辞めた後スペインのマジョルカ島で地元の若手ミュージシャンと組んだデイヴィッド・アレンの「Good Morning」('76)は、ちょうど再発されたLPを買ってよく聞いてたのですごくなじみがある1枚。いわゆるプログレの人のアルバムではなく、どっちかというとサイケに近いのですが牧歌的で心が休まります。タイトル曲の”Good Morning”です。

https://www.youtube.com/watch?v=52ajLp84jog&t=140s

 

ただいまのBGMはポール・マッカートニー&ウィングスの「Red Rose Speedway」('73)なり。当初は2LPを予定しながら、セールスを気にしたApple側の圧力に負けて1枚ものになった(おまけにバンド名もポール・マッカートニーを前面に出すように)セカンドですが中身は充実しています。ただ「Ram」のアウトテイクに手を加えた”Get On The Right Thing”(gはデイヴィッド・スピノザ)まで入れちゃうんだもの、ヘンリー・マカロックは面白くなかったろう。それはそれでこれは無茶苦茶好きな曲なんですが。