【オムニバスを聴く日曜】65・A&Mコンポーザー・シリーズVol.3~ロジャー・ニコルス&ポール・ウィリアムス(ポニー・キャニオン:D25Y3275-J'88)
カーペンターズ他に曲を書いてたロジャー・ニコルスの60'sの知らざれる作品「Roger Nichols &The Small Circle Of Friends」('68)が世界初CD化されたのが87年。まだCDプレイヤーを持たなかった僕が最初に買った(けど聞けない)CDでした。ピチカートの小西さんがライナーを書き、ピチカートの「カップルズ」に耽溺していた僕はライナー読んで夢想していたものです(数日後CDラジカセを買って音を聞いてさらに深みにはまる)。当時A&Mの権利はポニー・キャニオンが持っていて、これやパレードが出た87~8年あたりが日本のソフトロック元年でしょう。88年に出たポール・ウィリアムスとの作品集は今から思えばビギナー向きの選曲で、A&Mのアーティストに限られるので無難なセレクトになっています。今ではスモサ関連の音源はすべて楽に聞けますが、件のCDはストレート・リイシューだったので”The Drifter”はこれが世界初CD化となったものでした。ライナーにはエポのエッセイもついてました。
唯一作には未収録だった69年のシングル”The Drifter”をスモサの最高曲と推す向きもありますがそれもわかります。素晴らしいメロディーとそれに伴う高揚感は今も魅力を失っていません。https://www.youtube.com/watch?v=18glkyD9FuY
ジャジーなマリンバが印象的なバハ・マリンバ・バンドの"We've Just Only Begun"です。https://www.youtube.com/watch?v=o15PaD59ee8
【名曲リレー2527】fool#3
■Fools Gold / Thin Lizzy(‘76)
語りで始まる“Fools Gold”は「Johnny The Fox」(‘76)に入ったストーリー性にあるナンバー。パット・ベネターの“強気で愛して”の元ネタかもしれません。しかし甘いトーンのgは独特の味がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=tZGij0VKX98
ただいまのBGMはロビン・トロワーの「Long Misty Days」('76)なり。元プロコル・ハルムというキャリアが意外なくらい激しいロックのgtr、ロビン・トロワーの4th。広い意味ではブルーズ・ロックですが、ジミ・ヘンに強く影響された独自の音です。ジム・デューワー(b,vo)という上手い人に任せて、トロワーはソロにカッティングに雄弁なgを聞かせます。”Caldonia”は大好きな曲。
ロッド・スチュワートのカヴァーで広く知られたサザーランド兄弟の”Sailing”を、ロビン・トロワーが「Long Misty Days」('76)でカヴァー。voはジム・デューワーでこの人の情感あふれる歌は大好きです。やや陰鬱な”Sailing”という印象ですけど。しかしこのアルバムを引っ提げて来日したのですがよく呼んだなあという呼び屋さんの勇気に一票です。
https://www.youtube.com/watch?v=eREU0m3YaKY