Another Days

tomorrow's another day、some say …

スティーヴィー、ヒレッジ

【月曜はスティーヴィー・ニックスの40曲】5・Storms('80)

ヒット曲ではないですが、人気曲。「Tusk」に入った"夜ごとの嵐"です。ここでのstormは恋人と心が離れつつある主人公の心のさまで、「今まで一度だって 青くて静かな海でなんてなかった、いつだって嵐だったわ」と歌われます。傷ついた女性の心情を歌うこの歌詞は結構深いです。「Tusk」も拡大ヴァージョンが出てる関係でアウトテイクやデモが手軽に聞けます。本テイクはメインの歌が終わって、スティーヴィーのつぶやきのような歌声が続いてフェードアウトになりますが、力強く歌われる(”最初から傷つくことはわかってた~”)ヴァージョンもあります。

https://www.youtube.com/watch?v=q4Xtzj_5ZsE

 

【名曲リレー2374】better#2

■Getting Better / Steve Hillage(‘)

“It's All Too Much”に続いてスティーヴ\ヒレッジがカヴァーしたビートルズ曲が「Open」に入った“Getting Better”でした。時代はすでにテクノの時代に入っててヒレッジも従来のプログレ型から大きく離れ、ファンキーでダンサブルでポップなタッチの曲調にフィットするようなgを弾いてます。

https://www.youtube.com/watch?v=OQJZJaOD2wg

 

【先週の読書】

わがふるさとは黄泉の国 (半村良、角川文庫)は、かの”戦国自衛隊”が最初に収録されていた(その後独立させています)短編集ですが、以後のヴァージョンでは”戦国”は未収録の為、この角川76年ヴァージョンもそう。土着的な話がSFにつながるのは作者ならではです。表題作は”自殺村”とよばれる奇妙な村出身の友人の自死をきっかけにその村を訪ねてゆく青年の話でラストが悲しい。”二都物語”は多元世界の話をユーモラスに描きます。

90'sの初め、吉本ばななはベストセラー作家で図書館でも開架でブツを見ることはなかなかなかったのでした。多分最後に読んだのがこの「アムリタ」で上下分冊の大作でした。読後感は悪くなかったけどその後何となく離れてしまった。あれから30年ぶりの再読。「自選選集1・オカルト」(新潮社)から。そういう能力に感受性が高い主人公、弟らを含む家族の物語でした。とても懐かしく原マスミさんのイラストも印象的でした。

メランコリイの妙薬 (レイ・ブラッドベリ早川書房)は、自選のアンソロジー(「ウは宇宙船のウ」「スは宇宙(スペース)のス」「万華鏡」等)に割と多く入ってるので初読ですがあまりそういう印象ではなかったブラッドベリ短編集。やはりこの人は詩人で文体の人なんで、格調高すぎてピンとこない話はあります。SF、幻想系というよりもユーモア系も今回多く、6人で1着の背広を共有する貧乏な男たちの話”すばらしき白服”、”かつら”、”旅立つ時”がいい。20年間誰も降りなかった駅のホームで、いつかやってくるだろうよそ者を待っている老人とよそ者の話”誰も降りなかった町”、おなじみの火星もの”金色の目”、そしてフレドリック・ブラウン的な”火龍”もいいです。