Another Days

tomorrow's another day、some say …

シティポプ、グラドストン

【オムニバスを聞く日曜】91・CITY POP~Columbia Music Entertainment Edition(コロムビア:COCP32366-J'03)
シティ・ポップ云々といわれて20年位なりますので、このコンピは結構初期のものか。日本コロムビア音源のブロー・アップ・レーベルを中心に何故か東芝のエクスプレスを若干加えた編集。いしだあゆみの「アワー・コネクション」からの2曲を頭と尻に配したセレクションになっています。ジャケットはシティ・ポップのアイコンともいえる鈴木英人
 
 その後小坂忠とクリスチャン的な方面へ進んだ岩淵まことの"ムーンライト・フライト"はファースト「Super Moon」('77)からで、ブレッドの”Make It With You”のフレーズを隠し味的に使ったさわやかな曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=xiIOa9brqp0

元ブラウン・ライスの惣領智子と高橋真理子による女性デュオ、Tinnaの”マンデー・モーニング・レイン”('79)は東芝のエクスプレスからのリリース。今聞くとやや歌謡テイストが濃いのですが当時の感覚では十分新しい。

https://www.youtube.com/watch?v=xV_Ql4kwRWE

同じくエキスプレスからのセレクトとなった金沢出身のマザー・グースの”貿易風にさらされて”('77)のシングル・ヴァージョン。山下達郎prodでel-sitarをフィーチャーした跳ねるアレンジです。この女性トリオは残念ながら2枚出して解散してしまいました。

https://www.youtube.com/watch?v=2U3HJMgrJTA

セクシージャケで一も話題になる佐藤奈々子のセカンド「Sweet Swingin’」('77)からの”週末のハイウェイ”は、アンニュイなムードのウィスパー・ヴォイスが印象的です。

https://www.youtube.com/watch?v=wUlPQcp92BU

すっかり大人になってジャケット見て別人だなあと当時思ったやまがたすみこの「サマー・シェイド」('76)からの”夏の光に”は、アコギの名手吉川忠英によるボサノヴァっぽいリズムに絡むストリングス・シンセやエレピが懐かしさを感じます。いまではスミちゃんのアルバムはどれもCD化されてますが20年前ヴィヴィッドからCD化された「サマー・シェイド」にはインタヴューと近影が載っていて狂喜したものです。

https://www.youtube.com/watch?v=Uf4sUqO4SPA

 

【名曲リレー2709】piece#3

■A Piece Of Paper / Gladstone(‘72)

グラッドストーンは相変わらずCD化もされてないと思いますが、LPは昔たまに見かけました。よくは知らないのですがフォーク〜カントリー・ロックな"A Piece Of Paper"('72)が一番知られているかと。ABCレーベルというと70's初期はこういうアーシーなものが多かった。

https://www.youtube.com/watch?v=V_ghZPJrkTs

 

You Showed Me~The Songs Of Gene Clark(Ace:CDTOP1611-UK'22)
初期のバーズで異彩を放っていたジーン・クラークは脱退後ディラード&クラークを経て名作「White Light」などソロをリリースしながらマッギン・クラーク&ヒルマンにも参加。80'sにはカーラ・オルソンとの活動も知られていました。そのクラーク作品を集めた英Aceのソングライター・シリーズの1枚です。90's以降のアーティストが多くいつものシリーズとはちょっと違う印象。またソウル系皆無でした(っていうかカヴァーがそもそもないか?)”Feel A Whole Lot Better”はジュース・ニュートンでなくトム・ペティでやってほしかったなあ。
 
”Mr.Tambourine Man”のB面”I Knew I'd Want You”は、オリジナルはムーディー・ブルーズの”サテンの夜”のような曲ですが、これをトリビュートものの奔りだった「Time Between」('89)からのガレージ風のホワイト・ロープというバンドのもので。

https://www.youtube.com/watch?v=vSfZo1c3KLw

バーズがネオサイケ、ネオネオサイケのお手本になった事からこのコンピには割と新しめのバンドが並んでいます。ヴェルヴェット・クラッシュによる”Elevetor Operator”もなかなかカッコイイ。オリジナルはゴズディン兄弟とやったジーンの初ソロから。

https://www.youtube.com/watch?v=arYwaw9eAZA

リック・ロバーツをフィーチャーしたフライング・ブリトウ・ブラザーズの3枚目からの”Tried So Hard"('71)は心地いいカントリーロックになっています。流れるようなスニーキー・ピートのsteel-gがたまりません。

 

 

 

 
 
 

 

Don'tBlow Your Cool~More 60's Girls From UK Decca(Ace:

 

 
 
Fallen Angels ('99)
英CamdenがBMG(RCA、Arista、Buddahなど)の音源を使って編んだルーツロック~カントリー・ロックのコンピCDです。ジェイホークス、カウボーイ・ジャンキーズからPPL、マイク・ネスミス、ヤングブラッズ、スプーンフル、果てはディッキー・ベッツ、アウトロウズまで、時空と地域を超えた名セレクトです。当時レアだったリオ・グランデも今ではCD化されております。個人的にはトビー・ボウやパッチワークあたりも加えて欲しかったなあ。今月12日に誕生日だったジーン・ヴィンセントの歌う”Oh Lonesome Me”なんて珍品もあります。
 
Come And Get It ('10)
Appleレーベルが初めてCD化された時の大騒ぎは今でもしっかり覚えてます(その前の「祭り」はトッド・ラングレンの復刻でした)。店頭に積まれたバッドフィンガーのファーストと派手な店頭ポップは、まだCDが売れていた頃の喧噪の風景としてしっかり記憶に残ってます。さて10年に出たこのコンピでは、シングルだけだったロニー・スペクター、クリス・ホッジ、トラッシュ等もフォローした内容がうれしいです。他にもロン&デレクやブラック・ダイク・ミルズ・バンドも収録。
 
これは何としても拡大ヴァージョンが聞きたい! 英ロックの殿堂、レインボー・シアターの75年のクロージング・コンサートのライヴ盤で、仕切ってたChrysalis、Island、Virginの3レーベルのアーティストを収録。Chrysalisが売り出してたササフラスが2曲というのはどうもなあ。プロコル・ハルム、フランキー・ミラー、リチャード&リンダ・トンプソン、ハットフィールド&ザ・ノース、ケヴィン・コイン、ジョン・マーティンとかなり渋いラインナップ。リリースはChrysalisからで昔持ってたのは東EMI芝からの再発LP。邦題は「レインボウ最後の日」。
 
ゲンズブール・トリビュート’95
川勝正幸さん、サエキけんぞうさん、永瀧達治さんが監修した日本人によるセルジュ・ゲンズブール・トリビュート。細川ふみえフランス・ギャルに始まってカヒミ・カリイ、南果歩epo夏木マリらが参加。今聞くと相当懐かしい、渋谷系というかセゾン文化時代の香りがします。一番好きなのはあがた森魚が監督した「オートバイ少女」でデビューした石堂夏央の”ノワイエ”。