Another Days

tomorrow's another day、some say …

サンタナ、ポコ

【金曜日は81年もの】Winning / Santana

バンドメンバーの生活のために続けてた、とインタヴューでも語ってたカルロス・サンタナでしたが81年の「Zebop!」はラテン色が久々に増え、ポップロック的な音も相変わらずで好調でした。ただライヴでは昔の曲で盛り上がるという一つのパターンが出来ています。ソングライターのラス・バラードはこの頃レインボウをはじめ引っ張りだこだった感じですが、どれも書き下ろしではなく旧作。この”Winning”も78年のソロからのナンバー。

https://www.youtube.com/watch?v=r4rFf9tcDzk

 

【名曲リレー2707】up#3

■Pickin’ Up The Pieces / Poco(’69)

バファロー・スプリングフィールドの残務処理をしていたジム・メッシーナとリッチー・フューレイが新たに組んだバンドがポコでデビュー作をレコーディング後ランディ・マイズナーが辞めてるのでジャケットには代わりの?犬しか映っておりません。ラスティ・ヤングの弾くpedal steelやメッシーナテレキャスターの硬いトーンが小気味よいカントリー・ロック。70’s後半までコマーシャルな成功とは無縁でしたが、熱心な支持者は多かった。デビュー作のタイトル曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=LAn7mgaRjfA

 

ロバート・フリップのソロを経て81年に突如再結成されたキング・クリムゾンの「Discipline」は当時のプログレ・ファンを賛否両論に追い込んだ1枚。かつてのサウンドとはずいぶん変わったNew Wave的、トーキング・ヘッズ的なファンキーな音にはびっくりでしたが、翌年のエイジアでさらにプログレ・ファンはびっくりすることに(どういう方向に進化すれはプログレなのか?ということを各々が自問自答した事でしょう←大げさ)。エイドリアン・ブリューのvoに叙情性が少ない分落胆した部分もあったかも。個人的にラジオで最初に聞いた”Frame By Frame”の印象は強烈でしたが、演者がKCと知ったときはさらに。

https://www.youtube.com/watch?v=2HL-gGLu8Jo

 

シーナ・イーストンよりもロック的なキム・ワイルドのデビューにも心躍らせられました。New Waveとダンス・ミュージックとデジタル・ビートが混在したガッツあふれる”Kids In America”もキャッチーなナンバーでした。

https://www.youtube.com/watch?v=8BYKpQ_6GbM

 

長期間にわたるレコ―ディングで人間関係がこじれ完成したときにはメンバーが減っていたフォーリナーの「4」はシンプルなジャケットですが日本盤のヒットシングルはパロディーともいえる数字のジャケットがついてて(見てる分には)痛快。スプーキー・トゥースの時代から歌えるハードロックをやってきたミック・ジョーンズにとって一つの完成と言えるアルバムでした。有名な”Waiting For A Girl Like You”よりもたまたまスタジオにいたジュニア・ウォーカーを連れてきてsaxを吹かせた”Urgent”が好き。デニス・エリオット(ds)をフロントにしたPVは珍しい。

https://www.youtube.com/watch?v=Lcb-Fsx_phM

 

hornsをサポートに加えMownやStaxの60'sの音に近づきつつあったジャムの81年はアルバムは出ていませんがシングルの”Absolute Beginners”のB面に入った”Tales From The Riverbank”を。ちょっとサイケ風のgがカッコいい。

https://www.youtube.com/watch?v=FXVXn-n4ip0

 

Casablancaレーベルでキッスを当てたニール・ボガートが新たに設立したBoadwalkレーベルは当初日本での契約がなかったので、ジョーン・ジェット&ブラックハーツの”I Love Rock And Roll”は大ヒットしていましたが日本盤はなかなか出ず、ラジオでもチャート番組でしかかかってませんでしたが、FENでは結構なヘヴィロテだったこと覚えてます。元ウォッカ・コリンズアラン・メリルの作品でラナウェイズ解散後売れなかったジョーン・ジェットの再ブレイクのきっかけとなった小気味よい#1ヒット。

https://www.youtube.com/watch?v=wMsazR6Tnf8

 

70's西海岸的な(この人はコロラドですが)音で人気だった面々は81年はディスコとAORに踊らされ、語るべき言葉を持たないsswたちはどんどん形骸化した商業ロックにのまれてゆくのでした。ダン・フォゲルバーグは前年の”Longer”のヒットで一般層にも広く認知されました。2枚組大作「Innocent Age」からのヒットシングル”Hard To Say”は森の中を思わせるアコギの響きが70'sと変わっていない。相変わらず叙情的な大げさな曲もありますが…ここではグレン・フライがコーラスで参加。saxはトム・スコットでした。

https://www.youtube.com/watch?v=mDQVFv4GlL4

 

復活したクリムゾンが物議を醸しだしたのと対照的にキャメルの「Nude」はまあいつも通りともいえる叙情派のプログレ。ただ81年という時代の変化は確実にあって美しいメロディーを生かしたコンセプトアルバムという手法もやや時代遅れな印象も。しかもこのアルバムは小野田少尉のストーリーのため妙なジャパネスク感覚もあります。前田日明のテーマ曲となった”Captured”は日本で独自にシングルカットされました。”Drafted”はメロディアスなvo曲でアンディ・ラティマーが歌うアラン・パーソンズ・プロジェクトのような曲。ちなみにこの時期はアンディ・ワード(ds)、コリン・ベース(b)にラティマー以外はサポートでkbにダンカン・マッケイ(元コクニーレベル)が参加。

https://www.youtube.com/watch?v=EFbwUEo1zyo

 

当時日本盤もでずリアルタイムではすっかり忘れてたエドガー・ウィンターの「Standing On The Rock」もまた時代のトレンドから随分離れたところにあったハードロックでした。キャッチーな曲を書いてたダン・ハートマンも離れ全く新しいメンバーを率いての1枚。かつてのヒット曲”Frankenstein”をなぞったかのようなインスト”Martians”(火星人)も今聞けば結構楽しいのです。Blue Skyレーベルも末期の1枚。

https://www.youtube.com/watch?v=vgqpJmAKMHw

 

ベストセラー「Book Of Dreams」以来久々の新作となったスティーヴ・ミラー・バンドの「Circle Of Love」はB面に長い曲があってなかなか手が出しにくく、次の「Abracadabra」の大ヒットで影が薄い1枚ではあります。けどビーチボーイズみたいに始まりお得意のgソロが入った”Circle Of Love”はなかなかいい感じです。81年らしさはあまりありませんが。

https://www.youtube.com/watch?v=cCThaB6iV_s

 

ヨーロッパ耽美文芸路線を進むストラングラーズのこの時期はワルツ的な曲が多い印象で「La Folie」からの”Golden Brown”も全英2位というヒットになりました。強烈なジャン・ジャックのbassよりもデイヴ・グリーンフィールドの弾く妖しいエレピが耳に残ります。

https://www.youtube.com/watch?v=z-GUjA67mdc

 

Atlantic時代の黒っぽいロックからEMIに移籍したらテクノ風味付けになってびっくりしたJ・ガイルズ・バンドの「Freeze Frame」は賛否両論を呼んだ1枚。オールド・ファンには圧倒的に不評ではありますが。それでも#1となった”Centerfold”の楽しさは格別です。この後ピーター・ウルフ(vo)辞めてバンドの実質解散状態なんで、これが結果としてよかったのかどうかわかりませんけどね。

https://www.youtube.com/watch?v=BqDjMZKf-wg

 

ヴィニ・ライリーの繊細なgと歌をフィーチャーしたドゥルッティ・コラムは80年にFactoryからデビューしたユニット。81年の「LC」はネオアコの時代になってそのルーツ的なものとして紹介され有名になりました。基本的にライリーのgにブルース・ミッチェルのpercがからむ内容。一部で熱狂的な支持がありました。”Never Known”も美しいメロディと演奏。

https://www.youtube.com/watch?v=xA7q9zpqGmM