【土曜はポールのウィングス時代30曲】9・My Love
"Mary"のあと72年3月から延々とレコーディングに入ったセカンドアルバムは、当初2枚組を予定しつつもApple側が難色を示し(おまけにポール&ウィングスにしろとセールス用に助言)、結局は「Ram」時代のアウトテイクまで候補にしてしまうのだからマカロックは面白くなかったに違いない。大学ツアーの頃からレパートリーに入ってた”My Love”は先行シングルとしてリリースされたリンダに捧げたバラード。80'sに入ってからのソニーのCMに使われるなど名曲中の名曲であります。途中のマカロックのgソロはとにかくびっくりするくらい評価が高いのです。
https://www.youtube.com/watch?v=A5g9ZwxFKdg
【名曲リレー2617】and#3
■Get And Boogie / Silver Convention(’76)
ミュンヘン・ディスコと言っても今は通用しないかもしれませんが、ユーロビートのルーツですな。アメリカのディスコに対抗したユーロ・ディスコの聖地がドイツのミュンヘンで、本国でブレイク以前にドナ・サマーがジョルジオ・モロダーと組んでドイツで活動してたこともありました。日本は黒人による米ディスコと白人によるユーロ・ディスコの両方の情報がシングル盤を通して入ってくるので、米チャートとはカンケーなくラジオでガンガンかかってました。シルヴァー・コンヴェンションは女性3人ですが、あくまでもダンサー的な存在でシルヴェスター・リーヴァイとミヒャイル・クンツェという仕掛け人が音作りを担当。75年に“Fly Robin Fly”を米#1にして殴り込みをかけた感じ。“Get Up And Boogie”はタイトルの繰り返しと"That's Right“のみが歌詞という画期的なナンバー。ウィングスの”Silly Love Song“に阻まれて2位止まりという話はトップ40ファンの間で有名かも。
https://www.youtube.com/watch?v=hKGrfC1860o
ただいまのBGMはジューダス・プリーストの「Sin After Sin」('77)なり。ロジャー・グローヴァーがprodした3枚目でサポートに若きサイモン・フィリップス(ds)が参加。ハードロック逆風時代に独自の進化を遂げつつあったジューダスの最初のブレイクかもしれません。Gullレーベル時代とは打って変わってプロモーションに金かけてもらえるCBSに移籍しての第1弾。ハードロックとしての完成度は次に譲るけど当時結構衝撃的だった”Sinner”を。
【追悼スティーヴ・ハーレイ】#13・I Can't Even Touch You
79年にはセカンドソロ「The Candidate」が出て、スチュワート・エリオット(ds)も合流し新たなコックニーのスタートといううわさも流れたのですが、82年にミッヂ・ユーアのprodで”I Can't Even Touch You”というシングルも出ました。いかにも80’sらしい手触りでまあハーレイらしさはあまり感じませんでした。ちょっとフィクション・ファクトリーの”Feels Like Heaven”風。これコックニー名義なんですが実質ソロです。
動画は84年の再結成コックニーのライヴから。「プリマ」あたりからpercで加わっていたスチュワートの弟のリンジー・エリオットがdsに昇格してます。この頃になると曲も演奏もこなれててスタジオ・ヴァージョンよりも好き。
https://www.youtube.com/watch?v=6AI--Xb_Sl4