Another Days

tomorrow's another day、some say …

アーカウ、パーカー

【オムニバスを聴く日曜】37・Urban Cowboy~Original Soundtrack(Asylum/Full Moon:DP90002-US'80)

イージー・ライダー」のサントラがポップロックの既成曲を当てはめた最初のケースみたいな事を先週書きましたが、既成曲を使ったサントラで大成功を収めたのはOldies But Goodiesのブームを巻き起こした「アメリカン・グラフィティ」でその後の既成曲+たまに新曲のパターンで映画音楽というジャンルを侵食します。さらに78年の「FM」では大手事務所による大ヒット曲のオンパレードでまるでエアチェックしたカセットテープのような(もしくはベストアルバムのような)選曲になりました。これをすべて新曲で(結局イーグルスとチャーリー・ダニエルズ・バンドは既成曲になりました)~という大手事務所(アーヴィング・エイゾフのFront Line Manegementです)の要請で構成された2枚組がジェームズ・ブリッジズ監督による「アーバン・カウボーイ」(主演はジョン・トラヴォルタ)のサントラです。都会のカウボーイというタイトル通り、カントリー系のミッキー・ギリーとジョニー・リーが音楽面での主役。とりわけ売り出したかったジョニー・リーは目論見通り”Lookin’ For Love”がヒットしました。

ジョニー・リーの”Lookin’”For Love”は、リンダ・ロンスタットを手掛けたジョン・ボイラン(テレンスの兄)のprodによるポップ・カントリーでカントリーロックとの違いはなかなか匙加減が難しい。コーラス隊にはマーシー・レヴィ(後のマーセラ・デトロイト)が参加していてキュートなハーモニーを聞かせます。

ここから何枚かヒットシングルが出ましたが、まずジョー・ウォルシュのパーティ・チューン”All Night Long”。正直あそこまでヒットするとは思わなかったあまり意味のないただ騒ぐための曲ですがライヴでは盛り上がります。

ボズ・スキャッグスの"Look What You've Done To Me"は、新作を長らく出せなかった時期(スランプだったのでしょう)のボズらしく、たまにできた新曲を小出しに、そして次々とベスト盤を(主に日本で)量産してました。”燃え尽きて”はTOTO一派にデイヴィッド・フォスターを加えた鉄壁の様式美を誇ります。

ボブ・シーガーの”Nine Tonight”は典型的なシーガ―節で、後半のsaxsソロを含めこれまた伝統芸ともいえるロックンロールです。

ボニー・レイットも2曲やっててどっちも泥くさい奴ではなくカントリーに寄ったもの。ラスティ・ウィアのカヴァー"Don't It Make Ya Wanna Dance"はなかなかいいです。多分このサントラに埋もれてるはず。そういえばこの曲ジェリー・ジェフのライヴ盤にも入ってました。

 

【名曲リレー2323】School#3

■Back To School Days / Graham Parker(’76)

ニック・ロウがprodしたグラハム・パーカーの「Howlin’ Wind」に入った“Back To School Days”は、デイヴ・エドモンズも後に取り上げますがいかにも肉郎周辺の音。パーカーやルーモアはリアルタイムで聞いてた友人がいましたがその時にはあまりピンとこず、また80‘sの聴き直しの時期もなんとなくタイミングを逃してしまったんで有名曲を知ってる程度なんで機会あればまた…

https://www.youtube.com/watch?v=y3_1kHAG3YE