Another Days

tomorrow's another day、some say …

EZライダー、ブルバス

【オムニバスを聴く日曜】36・Easy Rider~Music From Soundtrack(Dunhill:DSX50063-US-'69)

60's半ばまで映画のサウンドトラックとは、インストの劇伴音楽とせいぜい2曲主題歌しか存在してなかったのですが、既成曲を使用したサントラの奔りともいえるのがデニス・ホッパー監督の「イージー・ライダー」でしょう。当時の言葉でいえば「ニューロックをふんだんに使った(新曲を含む)ニュー・シネマの傑作」といったところ。

選曲は誰が担当したのかわかりませんが、その名を一躍有名にしたステッペンウルフ(ヘルマン・ヘッセの作品からバンド名を取った)、スミス、バーズ、ジミヘン、エレクトリック・プルーンズ、ロジャー・マッギンらが参加。

 

ステッペンウルフの”Born To Be Wild”は、heavy metalという言葉が初めて使われたロックナンバーという話ですが、何となくこじつけっぽい。この有名曲よりもホイト・アクストンのカヴァーの不穏な”The Pusher”の方がいいムードです。

劇中ではザ・バンドの”Weight”が流れるのですが権利関係からOKが出なかったか、自社のアーティストの方が安かったか、ゲイル・マコーミックの(グループ・コールド・)スミスのヴァージョンがサントラには入ってます。

初期リトル・フィートのメンバーだったロイ・ストラーダがいたフラタニティ・オブ・マンの"Don't Bogart That Joint”はこれを聞く限りは緩いカントリーロックですがアルバムはもっとサイケでガレージでした。

ソロでクレジットされたロジャー・マッギンの2曲はこの映画の為の新録で、一つはディランのカヴァーの"It's Alright Ma",そして事実上のタイトル曲”The Ballad Of Easy Rider”です。衝撃のラストの後レクイエムのように弾き語りで歌われるこの曲は、ハーモニカも含め味わい深い余韻を感じさせます。このあと映画が評判になりバーズとしても新録せねばという流れになってストリングスをバックにしたヴァージョンがありますが、あれはもう便乗商品のようなもんです。

 

 

【名曲リレー2316】paradise#2

■Pain And Paradise / The Bluesbusters(‘87)

リトル・フィート解散後、ポール・バレール(g,vo)がsswのキャットフィッシュ・ホッジ(kb.vo)、ボニー・レイットのサポートをやってたフリーボ(b)、サヴェイジ・グレイスのラリー・ザック(ds)、ディキシー・ドレッグスのTラヴィッツ(kb)を加えたマイナーリーグのスーパーグループがブルーズバスターズ。日本でLPが出てないのに来日もしてます。Landslideというマイナーレーベルから2枚出しててセカンドの「This Time」に入った“Pain And Paradise”は当時契約がなかったボニー・レイット(再ブレイクするのはもう少し後)がコーラスで参加したキャットフィッシュ・ホッジ曲。

https://www.youtube.com/watch?v=23NiT2u2xUg