【和ものの月曜日】上田正樹
近年のシティ・ポップ再評価はキー坊のこのあたりの作品まで波及してるようです。サウス・トゥ・サウス解散後ソロになってキティと契約し出た「上田正樹」('77)。このあとすぐ葉っぱ関係で逮捕されてしまうのですが…ちょっとメロウな音作りがキー坊に合ってるのかどうかわかりませんがこの”寒い野原”は妙にいい感じです。
【名曲リレー1742】tell#3
■Tell It Like It Is / Bill Fay('71)
ビル・フェイはアイルランド出身のsswで70年にDeccaからデビューして2枚のソロを出した人。その後活動はほとんど知られてませんでしたが00'sに入って復活しCDを何枚も出してます。僕はBlue Marbleのショック太郎さんに聞かせてもらった”Tell It Like It Is”の哀しみに満ちた感じがあまりに印象的で気になってます。2枚目「Time Of The Last Persecution」から。レイ・ラッセル(g)以下ロック・ワークショップの面々が参加していますがこの曲はフェイのpianoの弾き語り。かぐや姫の”僕の胸でおやすみ”のメロディが似てます。
【先週の読書】
21118■ラジオ・ガガガ / 原田ひ香(双葉社)
原田さんはずいぶん前にこちらで紹介されてた「東京ロンダリング」や「母親ウエスタン」を読んだことありますが久しぶり。前にゆきこさんが紹介されてたラジオの深夜放送をテーマにした連作集(といっても各話直接つながりはそんなにない)。これはもう現役でラジオ聞いてないと書けない話ですね。オールナイト・ニッポンでも僕が聞いてた70's後半とはもうパーソナリティも流れも違うんでイマイチ想像できない(僕の時代は武田鉄矢(金八前)、南こうせつ、吉田拓郎とかフォークの人が全盛のころ)。
各話ともビミョーにぬるい感じでイマイチ盛り上がりませんが(すいません)、”三匹の子豚たち”が好き。表紙のイラストとか好きな感じなんでちょっと期待したんですが…(2017)。
21119■天外消失 / 早川書房編集部編(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
以前73年に出た当時としては画期的なミステリのアンソロジー「37の短編」の事を書きましたが、その37編のうち26編はこの「天外消失」ともう一冊の「51番目の密室」で読めます(残りはそれぞれの作家の短編集で今ではだいたい読めるとのこと)。
21120■お文の影 / 宮部みゆき(角川文庫)
その昔は「ばんば憑き」というタイトルだった宮部センセの時代怪異譚集。再読ですがほとんど覚えてなかった(^^) シリーズものではないけど「ぼんくら」や「三島屋」のスピンオフ的作品もあります。最後に入った”野槌の墓”にしんみりします(2011)。
【FC】
XTCのデビューは衝撃でした。っていうか渋谷さんが絶賛したラジオでかかった曲がどれもピンとこなかった。パンク的、テクノポップ的な以前にエキセントリックなものは苦手だったのです。その良さというか味が少しずつ分かってくるのが「Black Sea」あたりなんですけど。久しぶりにデビュー直後の動画見てます。”Radios In Motion”はファーストの1曲目でした。