Another Days

tomorrow's another day、some say …

大村、フェイム、ハイファイ

【月曜和もの80's(再)】春がいっぱい / 大村憲司('81)
再び80'sの懐かしい音も。
赤い鳥のサポートだった大村憲司は、バンブー、カミーノを経てYMOのサポートgtrとして一般的に注目されます。当時そっち系にも詳しかった漫画家の江口寿司の「ストップひばりくん」で大村憲司のセカンドソロ「春がいっぱい」('81)のジャケが余白に正確に模写されてまして。そのタイトルと共に記憶に残ってます。後年Spring Is Nearly Hereという原題があってシャドウズのヒット曲と知った次第。また音楽の扉が一つ開いた気がしました。なおこのアルバムにはロン・ウッドorジョージの”Far East Man”のカヴァーもあって、大村の英ロックテイストが80年のYMOの世界ツアーにもちらりと聞かれたりしてなんとなく親近感ありました(前任の渡辺香津美に比べて~といったって契約の関係でYMOの音源から消されたので聞いてないのですが~という意味です)。
 

 

 

 

【名曲リレー2640】every#2

■Every Knock Is A Boost / Georgie Fame(‘91)

ベン・シドランが興したGo Jazzレーベルから出たジョージー・フェイムの「Cool Cat Blues」に入ったひときわ軽やかでクールなナンバー。元々はルイ・ジョーダンの古いブルーズだったようで、ここではフェイムが弾くエレピも心地いい感じ。80’sにマット・ビアンコが“Yeh Yeh”をカヴァーして再評価されたフェイムは、その後オルガン・ジャズの再評価からレア・グルーヴのブームで復活したのでした。

https://www.youtube.com/watch?v=6-2p8Vui_B4

 

ただいまのBGMはハイ・ファイ・セットの「Hi Fi Blend」('77)なり。赤い鳥が分裂し、紙ふうせんハイ・ファイ・セットに分かれたのが74年。東芝エキスプレスからデビューし、ユーミン曲を彩り豊かなハーモニーで料理するイメージでした。”冷たい雨”はもともとはバンバンにユーミンが書いた曲で76年の「ファッショナブル・ラバー」が初出ですが、77年のベスト「Hi Fi Blend」では駒沢裕城(はちみつぱい)のsteel-gが心地よいカントリー・ロック・ヴァージョン。夏の朝露的なみずみずしさが歌詞にあってませんけど…

 

【先週の読書】

24041■サマータイム・ブルース / サラ・パレツキー(ハヤカワミステリ文庫)
私立探偵V.I.ウォーショースキーのシリーズ(映画ではキャスリーン・ターナーが演じました)の第1作。昔からこのシリーズ存在は知ってましたが読むのは初めて。個性的な登場人物がいろいろ出てきますがなんとなく乗れずに思ったよりずいぶん時間がかかってしまいました、表紙のイラストは江口寿史。(1982→1985)
 
24042■この世界の片隅に(上)(中)(下) / こうの史代双葉社
映画再見してまた読みたくなったが見つからないんで、オクで落としました。初読は図書館本だったので相当昔。あのアニメがこの原作に忠実に作られてることが分かります。(2006~7)
 
24043■産霊山秘録 / 半村良(角川文庫)
むすびのやまひろく、と読みます。分厚いので後回しになってましたが、半村良の最初期の代表作。特殊な能力を持った<ヒ>一族が戦国時代から現代までどのように生き延びて来たか、という実在人物に絡めた伝奇色を強めた<シン日本史>です。(1973)