Another Days

tomorrow's another day、some say …

エアーズ、BST

【ケヴィン・エアーズの30曲+】28・Super Salesman('93)

90'sに入るとBBC音源などがBand Of Joy、Huxといったレーベルからちゃんとした形で復刻され、新作を聞かなくても全盛期のエアーズの音源を耳にできてそれはそれで楽しかったのです。95年3月にリヴァプールのバンド、ウィザード・オブ・トゥィディリーをバックにしたロンドンでのライヴが99年にMarket Squareというレーベルからリリースされています。WOTはオリー亡き後バンドで歌ってなかったエアーズと組んで94~96年一緒にライヴをやったらしいです。ホーンを含むジャズロック・バンド。そのライヴに先駆けた1月のライヴ音源4曲があがってます。可もなく不可もないのですが、この時期のライヴが貴重だったことは当時まだ気づく由もなかったのです。

https://www.youtube.com/watch?v=gQbX_ICo8SI

 

【名曲リレー2310】so#2

■You've Made Me So Very Happy / Blood Sweat & Tears(‘69)

創設者アル・クーパーが去った(クビですが)後のBS&Tはデイヴィッド・クレイトン・トーマス(vo)を加え徐々にジャズ色を強めてゆきます。セカンド「Blood Sweat & Tears」に入ったブレンダ・ホロウェイのカヴァーの“You've Made Me So Very Happy”は、トーマスの堂々たるvoとホーンズのサポートが耳に残る都会的なナンバー。

https://www.youtube.com/watch?v=fcvXDuBruSQ

 

【先週の読書】

新作「鈍色幻視行」と来月にはそれに関連する「夜の果つるところ」が出る恩田さん、今月は個人的に難易度が高かった「禁じられた楽園」(徳間文庫)を再読。熊野古道が書きたいから書いたような作品にも思えますが(^^) ホラー~サイキックなものとスピリチュアルなものが融合した感じで、本人は「お化け屋敷と「パノラマ島」がやりたかった」と語っております。少しネタバレすると、古代あるものを異世界から授かって大きくなった一族に呼ばれるように幻視の能力を持った人たちが集まる話。書いててなんだか半村良的だなあとも思いました。正直たたむつもりのない大きな風呂敷を前に呆然とする読者も多いでしょう、いつもの事です(^^)
「黄金」「英雄」に続く伝説シリーズ(と言っても関連性なし)第3弾の「平家伝説」(半村良、角川文庫)。平家の残した財宝と嘆き鳥と呼ばれる背中の痣を持った青年の話ですが、いつもの伝奇SFよりも青年の恋愛の風俗小説的色合いが濃く、それはそれで面白いのですけど、ちょっと不完全燃焼。とってつけたようなラスト! もともと中編だったのを加筆しての文庫オリジナルらしく解説では、日本初の文庫書き下ろしと書かれてます。