Another Days

tomorrow's another day、some say …

ナッツ、ダンコ

【木曜はA&Mの人たち】9・ナッツ(Nutz)

リヴァプール出身でキャヴァーンで注目され74年にデビューしたナッツは、80'sのNWOHMの時代もレイジの名前でしぶとく生き残ったハードロック・バンド。ただキャッチーなメロディーの曲も多くニッチな時代にデビューしてしまったハードロック・バンドの難しさを感じさせます。ファーストからヒットした”Round And Round”なんてホントいいメロディーです。

https://www.youtube.com/watch?v=4gKSXpkYF3s

 

【名曲リレー2489】shake#3

■Shake It / Rick Danko(’77)

いかにもリック・ダンコらしい歌い回しがニヤリとさせらえます。これを買った当初は同じようなメロディーと思ったものですが、ちゃんとしたソロは結局この1枚だけだったダンコと同じようにソロになってbassからac-gに代え決して成功したとは言えなかったランディ・マイズナーが重なるのです。だからなんかもったいない。Aristaというメジャー・レーベルで制約はあったろうけどもう1枚は作ってほしかったなあ。やはりドラッグで身を滅ぼした人。ピークとなったのはラスト・ワルツからこの最初のソロあたりまでであとは緩やかに下降線をたどります。

https://www.youtube.com/watch?v=idfyFoWVDhg

第2期マンフレッド・マンのvoのマイク・ダボのソロもA&Mから出ておりました。シスコ録音でエリオット・メイザーのprodだった「Broken Rainbow」('74)はタイトル曲でマイク・ブルームフィールド(g)とマーク・ナフタリン(org)が参加し、熱っぽいブルームフィールドのgが素晴らしい。

https://www.youtube.com/watch?v=RVJ-rCklAoE

 

70's初期のA&MはLAスワンプ・ロックの待機場所みたいな立ち位置もありまして、ジョー・コッカーの「Mad Dogs &English Men」はその集大成のようなライヴ盤でした。その後アルコール問題で引退とカムバックを繰り返しますが最後のA&M盤となったのがスタッフがバックを務めた「Stingray」('76)でした。”The Worrior”ではエリック・クラプトンのgソロをフィーチャー。

https://www.youtube.com/watch?v=-VOH59ycIO8

 

ショッカーによる改造人間「フクロウ男」ではありません。英A&Mジャズロック、ブレインチャイルドの唯一のアルバム「Healing Of The Lunatic Owl」('70)は、正直このヒプノシスのジャケほどのインパクトはなかったんですが…”Sadness Of A Moment”は、この夜明け感強いfluteがいいです。

https://www.youtube.com/watch?v=5KG3RtS17s0

 

ポリスで一番好きな曲は?と聞かれると最初の3枚から選んでしまうのですが、今日は「白いレガッタ」からのタイトル曲”Reggatta De Blanc”です。この頃はホワイト・レゲエとも言われていて複雑なリズムの簡単そうに叩くスチュワート・コープランド(ds)にはびっくりしたものです。New Waveの流れから登場したこの3人組は実はキャリアも古いOkd Waveだったという話。

https://www.youtube.com/watch?v=GN-nXWHkVpA

リンク・レイがprodしたザ・バンド風の「Good’N'Cheap」(’72)が有名なエッグス・オーヴァー・イージーはカリフォルニア出身のバンドですが、英パブロックに通じる音楽性もあって、実際英ツアーも行い、オースティン・デローン(kb)は80'sにコステロ・ショーに加わるなどの交流もありました。個人的にはブライアン・ホプキンスの書く曲が好きです。

https://www.youtube.com/watch?v=ZjkERF1Y0Jw

 

昔からスーパートランプはちょっとピンとこないバンドでした。メガヒットとなった「Breakfast In America」はもう大好きなんですが、それ以前の作品は、いい曲はあるけどアルバムとしてはあまり繰り返しきけないというか、居心地悪いんです。「Even In The Quietest Moments…」('76)からの”From Now On”は数少ない例外ですごく落ち着いた大人のロックという感じ。そう英ロックとしては洗練度がなんか違うんだよなあ。ブレイク後の後半部分とても好きな曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=i9DcQtpfwAk

【木曜はA&Mの人たち】10・ハウディ・ムーン

フィフス・アヴェニュー・バンドのジョン・リンドとヴァレリー・カーター、リチャード・ホーヴェイの3人組ハウディ・ムーンは唯一のLPがリリース当時は日本でも出ずに、その後口コミでどんどん評判が高まった1枚でした。基本的にヴォーカル・グループなのですが、ジュディ・コリンズが取り上げ作者のヴァレリーの名前を売った”Cook With Honey”が一番好きです。ジャケットのちょっとふっくらなヴァレリーは2年後キュートな風貌の女性シンガーとしてCBSからソロデビューします。

https://www.youtube.com/watch?v=Ojd6Lw68rzA

 

ビリー・プレストンの魅力はゴスペル感覚の味わい深い歌ものと当時最先端だったシンセやクラヴィネットなどのkb類を駆使したファンキー・ミュージックのインストものの両方にあると思うのです。”Space Race”はユーモラスなシンセの表情が実に懐かしいあの時代っぽい。73年の「Everybody Likes Some Kind Of Music」から。

https://www.youtube.com/watch?v=kALChzJSuTI

ロジャー・ニコルズのスモール・サークル・オブ・フレンズのマレイ・マクレオド(vo)がジェリー・リオペルらと組んでいたソフトロックのパレードは当時シングルだけのリリースでしたが88年に日本だけでCD化が実現した際は一部で大きなニュースとなりました。ヒット曲”Sunshine Girl”よりも”The Radio Song”の方が圧倒的に好みです。68年のレコーディング。

https://www.youtube.com/watch?v=uW4DrMFTlV4

sswのアンディ・ゴールドマーク、クリッターズのジム・ライアン、後にファイア・インクなどジム・スタインマンの仕事で歌うホリー・シャーウッドという3人が集まったワンダーギャップは、AOR時代のハウディ・ムーンといった感じでNYのスタジオ・ミュージシャンをバックにしたポップ・ソウル的な音を聞かせます。中心になってるのはゴールドマークで大半の曲でリードvoですが、シャーウッドとツインvoを聞かせる曲もあります。しかしこの唯一のアルバム「Windergap」('78)ってprodはジョン・アンソニーなんですよ。

https://www.youtube.com/watch?v=2JH6zpGTuhM

 

グリンを解散しソロになったニルス・ロフグレンはいまではスプリングスティーンのバンドのgtrという方が通りがいいでしょう。75年のファースト「Nils Lofgren」はメロディアスでアーシーでいながら弾きまくるgが小気味よいロック。その代表曲となった”Back It Up”や”Keith Don't Go”といったナンバーも収められています。75年の時点でクラシックロックへのリスペクトを忘れず、バーズの”Goin’ Back”を見事なアレンジでカヴァー。ここでは流暢なpianoも聞かせます。

https://www.youtube.com/watch?v=NJlqNg3x0vU

 

ストーンズよりも早くとりあげた”Wild Horses”のおかげで有名なファーストよりもセカンド「Buritto Deluxe」をきくことがおおかったフライング・ブリトウ・ブラザーズです。キース・リチャーズグラム・パーソンズの友情から生まれたようなこの曲のアーシーな響きは格別です。グラムはこの後バンドを辞めリック・ロバーツを中心にバンドは続いてゆくことになりますが長くはもちませんでした。

https://www.youtube.com/watch?v=nV5ncVn15y0