Another Days

tomorrow's another day、some say …

*具島、JB

【和ものの月曜日】具島直子
何年か前に”Candy”を挙げましたが、J-AORなんてぬるい言葉では収まりつかない感じ。具島直子の96年の「Miss G」から。その”Candy”は前に書いたときのK繁さんのコメによるとFMでガンガン流れてた割にヒットはしてないとのこと。この”So High So High”は、タイトルとは裏腹に低温熟成のグルーヴを感じる曲。歌詞が妙にエロかったりもします。最近は表立っての活動はないようですが…
 
【名曲リレー1658】out#3
■Hold Out / Jackson Browne('80)
当時日本では新恋人リン・スウィーニーとの関係から作られたと言われてましたが、実際は、リンは、フィリスの自殺後失意の中にいたジャクソンが立ち直るきっかけとなったものの「Hold Out」リリース時には別れてしまった模様です(「Runnin’ On Empty」のブックレットに姿が映っています)。とりわけ私的な”Hold Out”は、その後のライヴで披露されることもなくなっています。ゆったりとした曲調でビル・ペインのオルガンが効果的に使われています。「苦境にあっても持ちこたえろ」と繰り返し歌われます・しかしこのアルバム僕は高3でしたが毎日結構な時間、ステレオの前に鎮座して聞いてたものでした。

 

【先週の読書】

21079■巡査長・真行寺弘道 / 榎本憲男(中公文庫)
前に読んだことも中身もすっかり忘れてました。榎田さんは映画畑の人らしいのですが、異色の警察小説です。こつこつ地道な捜査で証拠を集めアリバイを崩してゆく古典的なスタイルとは全然違うハッカーがらみの話。多く書くとネタバレになるのですが、これはこれでありだなあ。実はシリーズもの。あとクラシック・ロック好きにはネタ満載(本筋とはあまりカンケーなく知らなくても特に問題なし)ですが(2018)。
21080■黒面の狐 / 三津田信三(文藝春秋)
三津田さんは自身が編んだアンソロジーで「これは怪談なのかミステリなのか、あらかじめわからない方がベスト」と書いてます。僕は怪談風装飾で理詰めで謎を解くミステリが苦手。超自然は超自然のままでやってほしいと願う人です。これは、物理波矢多(もとろいはやた)を主人公にした戦後間もない頃北九州の炭鉱を舞台にした、横溝正史的なミステリ。ムードはいいのですがなにか説明的で、すいすい読めるのですがなんか引っかかって読みにくかったです。これはシリーズもの第1作らしいです。ちなみに密室が出てきて、理詰めで謎を解くタイプでした(2016)。
21081■滅びの前のシャングリラ / 凪良ゆう(中央公論新社
作者は前の本屋大賞を取った人、という事しか知ってる情報はなかったのです。地球に小惑星が激突しあと1か月で世界の終わりです、と宣言された状況での、いじめを受けている気弱な男子高校生、その片想い相手の美少女同級生、人を殺した元ヤクザ、ネットで話題の歌姫を主人公にした物語。伊坂幸太郎さんにも同じような設定の話が合った記憶が。結末も含め、好みではないのですが、一気に読ませます(2020)。
21082■短編ミステリの二百年3/ 小森収編(創元推理文庫)
今回は意外なくらい時間かかったアンソロジー第3弾。例によって200ページを超す熱い解説付き。雑誌「EQMM」のEQMMコンテストが短編ミステリの発展にもたらした意義を語る主に50'sの作品を集めています。スタンリイ・エリンの傑作と誉れ高い「決断の時」(確かに「女か虎か」へのオマージュ的でもあります)にあまりピンとこなかった僕としては「敵」(シャーロット・アームストロング)、「ひとり歩き」(ミリアム・アレン・ディフォード)。「子供たちが消えた日」(ヒュー・ペンティコースト)あたりにグッときました。有名なフレドリック・ブラウンの「最終列車」は正直「火事」や「最終列車」が具体的に何を指してるのかピンとこないんで、昔からイマイチに感じてしまいます(2020)。
【火曜は聞き比べ】

【名曲リレー1659】out#2

【名曲リレー1660】out#3

【名曲リレー1661】out#2

【名曲リレー1662】out#3

【名曲リレー1663】out#2

【名曲リレー1664】out#3

【名曲リレー1665】out#2