Another Days

tomorrow's another day、some say …

ヴィッキ、キム

【月曜の女たち】ヴィッキー・ブラウン
ヴィッキー・ブラウンは60'sにはヴァーノン・ガールズやブレイカウェイズにいた人で、その後ジョー・ブラウン夫人となり、ブラウンズ・ホーム・ブリューに加わりました。ジョー・ブラウンという人は広く言えばsswなのですが、アーシーなロックンロールシンガーで、スティーヴ・マリオットとの交流も知られています。ヴィッキーは77年にソロを出した後コーラスの仕事を主にやってましたが、愛娘のサム・ブラウンと一緒に活動することも多かったです。ジョン・ロードの「Before I Forget」('82)にも”Say It's All Right”でvoを担当。後年パープルのオーケストラがらみのライヴやトリビュート物でそれまで接点がなかったヴィッキーやサム・ブラウンが呼ばれるようになったのはこのつながりなのですね。泣きのgはミック・ラルフス(バドカン)が弾いてます。
 
【名曲リレー1560】america#3
■Kids In America / Kim Wilde(’81)
キム・ワイルドは81年にデビューしたイギリスの女性シンガーで、ほぼ同じ時期にデビューしたシーナ・イーストンのライヴァル的に日本では紹介されたような記憶。シーナの正統的なポップスに比べるとこちらはニュー・ウエイヴ~ダンス・ポップ的で、リリースがRAKなこと。デビュー作のバックをプログレのエニッド(当時日本では契約がなかったんでリリースされてませんが「Fools Mate」のスペシャル・ストックの表紙を飾るなどマニアには評価はありました)がやってたことは今回知りました。その後”You Keep Me Hangin’On”のダンスミックスで人気が復活するのですが、アイドル的な人気もあったデビュー曲が印象深いです。
 
【先週の読書】
21035■この世の春(上)(中)(下) / 宮部みゆき新潮文庫
宮部センセの時代物長編ミステリの頂点に立つような作品。「孤宿の人」の拡張を保ちながら現代ミステリ的な面白さを導入し成功しています。”お鈴”と「弧宿」の”ほう”が重なりますんで、涙腺やばいです。
21036■昨日がなければ明日もない / 宮部みゆき(文藝春秋
スティーヴン・キングの旧作を読みながら合間に杉村三郎シリーズを読んでたら案の定こっちの方が早く終わりました。2年ぶりの再読ですが「絶対零度」の厭ミスぶりの心がドーンとします。いや僕が勝手に厭ミスと思ってるだけで本場の「厭ミス」はもっとすごいのだろうなあと想像するのです。