Another Days

tomorrow's another day、some say …

ルース、ヤンブラ

【月曜の女たち】ルース・コープランド(Ruth Copeland)

Invictusからアルバムがあるイギリス生まれの女性sswで、Pファンク関連との交流で知られているそうです。「I Am What I Am」は71年の2枚目で、ストーンズの2曲のカヴァーあり。この”Gimmie Shelter”もそうで、例えばメリー・クレイトンあたりのゴスペル方面からのアプローチとは違いストレートなロック。エディ・ヘイゼルのgも炸裂しています。

https://www.youtube.com/watch?v=hIi1hVk390k

 

【名曲リレー1385】sugar#2
 ■Sugar Babe / The Youngbloods('69)
ヤングブラッズで一番好きなのはこのライヴ盤「Ride The Wind」('69)です。バナナの弾くエレピが実に軽快な”Sugar Babe”は、ジェシ・コリン・ヤングが思わず笑ってしまうミストーンの曲なんですがそのまま収録。途中のkazooと言い実に楽しいムード。ちなみに山下達郎ほかのシュガー・ベイブはこの曲から取られたそうです。
 

 

【先週の読書】9月第4週
誰か・Somebody / 宮部みゆき(文春文庫)
5年ぶりの再読(大体5年たったら気になるやつは読み直すようにしてます)ですが、2回目というわけではないので細部はまあ覚えてます。今では杉村三郎がどうなっているのか知っていますし、宮部さんが、M・リューインのアルバート・サムソン・シリーズを念頭に置いてハードボイルドを書くための、長いオープニングの第1章(しかしなんて贅沢なんだ!)にしたらしいということもわかってますので、ふむふむという感じです。未曽有の大作「模倣犯」余波らしい深みを帯びた文章も素晴らしいです。
ベスト・ミステリー10年 / 北上次郎晶文社
図書館の廃棄本をもらってきました。83年から10年間の冒険小説を中心とした海外ミステリのブックガイドです。個人的なことになりますが、ちょうど「本の雑誌」やらで目黒考二さん(=北上次郎)さんの書かれるおススメ本をメモって図書館やら書店で乱読していた頃なんで、書名だけは覚えてる本多し。翻訳ものばかりで、国産ものほとんど読んでなかったあの頃の自分の若さや熱量もまた懐かしいのです。ここで出てくるものでは「摩天楼の身代金」(ジェサップ)、「暗殺者」(ラドラム~今や映画の方が有名)、「テロリストに薔薇を」(ヒギンズ)、「源にふれろ」(ナン)、「警察署長」(ウッズ)、「リプレイ」(グリムウッド)あたり今でも引っかかります。
飲み会に集まった大学生のたわいないやりとりを中心としたスケッチの「きょうのできごと」は柴崎さんの名前を最初に有名にした作品でした。映画化もされました。久々に読み直しますが、本編以上に痺れたのは、文庫化の際に追加された「きょうのできごとのつづきのできごと」の後半「映画の撮影現場を見に行った小説家の出来事」です。
本編は3月24日の夜から朝にかけての出来事なんですが、追加された短編では、飲み会の途中で食べ物を買いに出かけた主人公たちが、映画のロケに遭遇し野次馬的に見学することが描かれ、後半では、その映画(「きょうのできごと」)の撮影を見学に来ていた作者(柴崎さん)も登場し、映画で「真紀」を演じた田中麗奈のセリフも出てきます。更に、作中の一人「けいと」(伊藤歩)にサインを求められるシーンもあって現実と虚構が交差するメタフィクションな瞬間にクラクラします。
7月24日通り / 吉田修一新潮文庫
これも映画化されたらしい。長崎の町をリスボンの街に見立てて、勝手に洋風の名前を付ける妄想にふける女子の話。一歩間違えばものすごく好みの話なんですが、その一歩手前で踏みとどまってるのは幸か不幸か?