【和ものの日曜日】宇宙ネコ子とラブリーサマーちゃん
積極的に和ものの新しい人たちを発掘しないのは、深く好きになってしまうことを恐れてしまうから。それでも目利きならぬ耳効きのFBFの方々のおススメには反応してしまいます。「宇宙ネコ子」は12年にデビューしたねむこをvoにしたユニットで、これにsswの「ラブリーサマーちゃん」(wikiによるといずみたくの孫だとか)が加わったユニットが「宇宙ネコ子とラブリーサマーちゃん」。シューゲイザー的、ガーリーなセンスとか20年若ければドハマりしてたろうなあ(いまはソレイユもそうだけど抑制モード働く)。“日々のあわ”('14)は、ちょっと”Eye In The Sky”的なテイストも感じられます。国繁さんはお好きな気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=Hs27isdV6_w
【映画懐かし地獄】ウィークエンド・ラブ(’73米)
しかしすごい邦題だ!村上春樹と川本三郎によるシネマガイド本「映画をめぐる冒険」('85、講談社)は、レンタルヴィデオ黎明期(僕にとっての)にはお世話になった。ほぼ8割はカヴァーしたが、未見の作品もちらほらあります。これもそうでした。不倫のドラマは今では掃いて捨てるほどありますが、この当時このテーマを、肯定的にしかも適度なユーモアをもって描き、しかもコメディとして成り立たせているのはすごい。そもそもロマンティック・コメディ(この言葉も手垢にまみれてるが)とは、こうした映画を指すのでしょうね。
メルヴィン・フランク監督は50年代から活躍する大ヴェテランで、ビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」やら「すてきな気持ち」など、いささか古いタイプの作品を撮ってる人です。70'sに撮った数少ない作品のひとつである本作(製作は英国です)は、まさにヴェテランならではの味。新しくはないが、エヴァーグリーンな輝きに満ちている。それにしてもグレンダ・ジャクソンは素晴らしい。この不倫カップル(相手はジョージ・シーガル)が最初は遊びだったのが本気になり、映画「逢いびき」('45)をTVで見ながら涙を流すシーンはさすが。「冒険」によると
原題の「A Touch Of Class」は「品のいい感触」と言う意味。この原題タイトルは、夫の浮気を知っているのか知らないのか、いつもおっとりとかまえている奥さんのヒルデガルド・ニールの趣味のよさを指しているという説もある。(川本三郎)