【オムニバスを聞く日曜】92・You Showed Me~The Songs Of Gene Clark(Ace:CDTOP1611-UK'22)
初期のバーズで異彩を放っていたジーン・クラークは脱退後ディラード&クラークを経て名作「White Light」などソロをリリースしながらマッギン・クラーク&ヒルマンにも参加。80'sにはカーラ・オルソンとの活動も知られていました。そのクラーク作品を集めた英Aceのソングライター・シリーズの1枚です。90's以降のアーティストが多くいつものシリーズとはちょっと違う印象。またソウル系皆無でした(っていうかカヴァーがそもそもないか?)”Feel A Whole Lot Better”はジュース・ニュートンでなくトム・ペティでやってほしかったなあ。
”Mr.Tambourine Man”のB面”I Knew I'd Want You”は、オリジナルはムーディー・ブルーズの”サテンの夜”のような曲ですが、これをトリビュートものの奔りだった「Time Between」('89)からのガレージ風のホワイト・ロープというバンドのもので。
https://www.youtube.com/watch?v=vSfZo1c3KLw
バーズがネオサイケ、ネオネオサイケのお手本になった事からこのコンピには割と新しめのバンドが並んでいます。ヴェルヴェット・クラッシュによる”Elevetor Operator”もなかなかカッコイイ。オリジナルはゴズディン兄弟とやったジーンの初ソロから。
https://www.youtube.com/watch?v=arYwaw9eAZA
リック・ロバーツをフィーチャーしたフライング・ブリトウ・ブラザーズの3枚目からの”Tried So Hard"('71)は心地いいカントリーロックになっています。流れるようなスニーキー・ピートのsteel-gがたまりません。
Don'tBlow Your Cool~More 60's Girls From UK Decca(Ace:
Fallen Angels ('99)
英CamdenがBMG(RCA、Arista、Buddahなど)の音源を使って編んだルーツロック~カントリー・ロックのコンピCDです。ジェイホークス、カウボーイ・ジャンキーズからPPL、マイク・ネスミス、ヤングブラッズ、スプーンフル、果てはディッキー・ベッツ、アウトロウズまで、時空と地域を超えた名セレクトです。当時レアだったリオ・グランデも今ではCD化されております。個人的にはトビー・ボウやパッチワークあたりも加えて欲しかったなあ。今月12日に誕生日だったジーン・ヴィンセントの歌う”Oh Lonesome Me”なんて珍品もあります。
Come And Get It ('10)
Appleレーベルが初めてCD化された時の大騒ぎは今でもしっかり覚えてます(その前の「祭り」はトッド・ラングレンの復刻でした)。店頭に積まれたバッドフィンガーのファーストと派手な店頭ポップは、まだCDが売れていた頃の喧噪の風景としてしっかり記憶に残ってます。さて10年に出たこのコンピでは、シングルだけだったロニー・スペクター、クリス・ホッジ、トラッシュ等もフォローした内容がうれしいです。他にもロン&デレクやブラック・ダイク・ミルズ・バンドも収録。
Over The Rainbow ('75)
【名曲リレー2716】boogie#2
■Boogies / Todd Rundgren(‘76)
そっくりカヴァーを片面にもう片面には新曲を並べた「Faithful」からの“Boogie”は、”Spirit In The Sky“風のリズムに乗せたハードロック。サブタイトルのHamburger Hillとはヴェトナム戦争で悲惨な戦地となった937高地の事を歌ってのかもしれません。バックはユートピアが担当。