Another Days

tomorrow's another day、some say …

ストロベリー、CMU

【和もの月曜日】ストロベリー・パス

石森章太郎が描いたというジャケットのオオガラスが印象的なストロベリー・パス。名前とジャケは昔から知ってましたが聞いたのは初めてです。成毛滋とつのだひろ(この頃は角田)にbassを加えたユニットで日本のロック黎明期の代表作として広く知られています。柳田ヒロにしてもスピード・グルー&シンキにしても英米ロックと張り合うために英語の歌詞のスピード感のハードロックでというのが当たり前だった時代です。柳ジョージが歌うクリーム影響下のブルーズ・ロックもありますが、プログレ的なタイトル曲”大烏が地球にやって来た日"を。ちなみに昔は烏を鳥だと思ってたことは内緒です(^^)

https://www.youtube.com/watch?v=dTQSz3DnFdw

【名曲リレー1768】heart#3
■Heart Of The Sun / CMU(’72)
CMUはContemporary Music Unitという何とも身も蓋もないユニット名。Transatlanticから2枚出してる関係でフォーク系と思われてる部分ありますが、プログレともジャズロックともいえるような音。かなり混とんとしています。後にシャカタクを組むdsやギルガメッシュや末期マシーンのスティーヴ・クック(b)がおりました。これは72年のシングル。奇妙なメロディが耳に残ります。
 
【先週の読書】
 
21131■キケン / 有川浩新潮文庫
4年ぶりの再読ですが最後のこのページでいつも涙が出てしまうのです。何度読んでも楽しい男子の世界、これを女性である有川さんが、憧憬半分で書いてるのが(この世界に女子が一人でもいると彼等は「全開」ではなくよそいきの顔、と書いてるのも)ニヤリです(2007)。
21132■西洋菓子店プティ・フール / 千早茜(文藝春秋)
千早茜さん初読み。こちらで紹介されてた作品です。とてもよかった。頑固なパティシエ亜紀を主人公とした連作集。聞いたことないような名前の仏蘭西菓子が次々と出てきて想像するのも面白いです。初めての作家さんで当たりを引くのはなかなかないこと(今回事前情報なしで)なんで次もまたトライします(2016)。
追記) 調べてみたら「からまる」というのを今年読んでたんで初じゃなかった(^^;;
21133■刻まれない明日 / 三崎亜記(祥伝社文庫)
90'sの小劇場の不条理劇によくあった設定作品が三崎作品には多い気がします。「失われた町」という傑作ありましたが、これもまた「10年前謎の事故で3095人が一瞬に消え去った街」に消え残った女性が返ってくるところから始まる群像劇。その街では、すでにない図書館から本が借りられたり、敗戦のバス路線の光が見えたりと、失われた人たちの気配が感じられたが、その気配がだんだん薄くなり始めて…という話。理詰めの解決される話ではないのですが、「失われた町」を思い出す部分も多く、前に読んだっけ?と何度も確認しました。その前日譚「作りかけの明日」が10年後に出るなど、作者にとっても思い入れのあるテーマなんでしょうねえ(2009)。
21134■犬がいた季節 / 伊吹有喜双葉社
本屋大賞ノミネートということでやっと順番が来た「犬がいた季節」です。高校に住み着いた犬をめぐるクロニクル的な話。その昔「さよならクロ」という邦画がありまして(伊藤歩好きだったのです)、それに似たような話ではあります。伊吹さん(女性とは知らなかった)初読みですが、過去の懐かし題材ゆえ(知らない読者に向けて)説明的な描写が続くのはちょっと…と思いましたが読後の印象は爽やかです(2020)。
 
【FC】

急速にジャズ化していくソフト・マシーンに在籍中にロバート・ワイアットが出した初ソロ「The End Of An Ear」(’70)は、ジャズロックではありますがマシーンが目指す方向とは違っておりました。テクニカルなことはわかりませんが奔放に叩くdsが印象的。友人たちの事をタイトルにしたいくつかの曲からこのアルバムがパーソナルなものであった事がわかります。この曲はキャラヴァンとジミー・ヘイスティングスに捧げられた”To Caravan And Brother Jim“です。

https://www.youtube.com/watch?v=r85xslPcLCE