Another Days

tomorrow's another day、some say …

ミカバンド、ウィドウ

 
ちゃんとした形で聞くのは初めてのミカ・バンドの「黒船」('74)は、クリス・トーマスの依頼で初のロンドン録音となったセカンド。冒頭の”墨絵の国へ”はトーマスprodらしさが出た純英国風オープニング。有名な”タイム・マシーンにお願い”は、まあおいといて、黒船3部作での高中正義のgが印象的です。新加入の今井裕の弾くファンキーなクラヴィが新鮮な”どんたく”や”堀までひとっとび”もカッコいい。「ベスト・メニュー」という編集ものでミカ・バンド初体験しそのままそれで済ましていたので、こういう流れだったのか…と改めて堪能。しかしいい時にメンバーの離脱(小原礼加藤和彦とミカの離婚)があってちょっと残念ではありましたが、桐島かれん木村カエラという次の「ミカ」を入れて再結成してました。加藤和彦亡き後再集合は無理でしょうが、4代目ミカならだれだろう?
 
 
【名曲リレー1492】queen#3
■Here Comes The Queen / Widowmaker(’77)
ラヴ・アフェア、エリスのスティーヴ・エリス(vo)、スプーキー・トゥースモット・ザ・フープルのエアリエル・ベンダー(g)、ビッグ・ロール・バンド、アニマルズのズート・マニー(kb)、チキン・シャックのボブ・デイズリー(b)、リンディスファーンのポール・ニコルス(ds)、ホークウインドのヒュー・ラングトン(g)という英ロックB級オールスターズ(知名度がそこそこあるバンドの有名でない人ばかりが集まった)のウィドウメイカーは76年にデビューしましたが、セカンドを出すころにはエリスとマニーが辞めジョン・バトラー(vo)を加えて再スタートを切りました。この時期に組まれたヴェテラン・バンドの多くは、時流に合わず(時代は逆風でした)長くはもたず解散しています。集合離散が英ロックシーンを活性化させたのは事実ですけど、パンク前夜なかなか厳しかったことも事実。時代が一回りした今でこそ見えてくるものはありますけど。このセカンドに入った”Here Comes The Queen”は、ベンダーがルーサー・グロヴナーに名前で出したソロに入った曲でアコースティックで土くさいフォークロックが心地いいです。キングから出た(レーベルはJet)「呪いの使者」に収録されてます。デイズリーはこの後レインボウに参加。