Another Days

tomorrow's another day、some say …

タンジェリン、KSF、ニューカクタス

ざっくりいうと、ドイツのシンセ集団タンジェリン・ドリームは70's初めに英Virginと契約し世界にアルバムがリリースされるようになって広く知られるようになりました。3人のメンバーがアナログシンセを駆使し、スタジオで音を積みあげ大作を完成させるタイプ。テクノロジーや機材の発達によりタンジェリンの音楽も変わってゆくのですが、80's以降BGM的に使われるパターンと非商業的なオルタナティヴな方向に進むパターンの2つの顔を持ったアルバムを量産することになります。意外にもアメリカで支持があるというのはドラッグ文化と関係あるのでしょうが、ライヴでは長尺の新曲を何曲かでお客さんは楽しめるのか謎です。さてVirginから出た70'sの作品は、プログレのジャンルでカテゴライズされますが、単調なリズムにトリッキーなフレーズが絡むこのスタイルは今となっては古臭いのかもしれませんけど、ラジオで聞いた”Ricochet Part1”(75年の「Ricochet」から)はたまに聞きたくなります。

【名曲リレー1668】flower#3

■Flowers Of The Night / Kantner Slick &Freiberg('73)

ジェファーソン・スターシップの前哨戦となったグレイス・スリック、ポール・カントナーそしてQMSのデイヴィッド・フライバーグの共作アルバム「Baron Von Toolbooth &Chrome Nun」は人体模型みたいなジャケットでずいぶん損をしてますが内容は素晴らしい(もう20年近く同じフリで文章書いてます)。ジャック・トレイラーやそのバンドにいたクレイグ・チャキーソ(g)、ジョニー・バーベイタ(ds)も加わってJSの骨組みがだいぶ出来上がっています。フライバーグのメロトロンも荘厳な”Flowers Of The Night”です。

https://www.youtube.com/watch?v=UUCm1g6nZO4

 【FC】

リズム隊をベックのところに引き抜かれたカクタスは、kbのデュアン・ヒッチングスを中心に渡り鳥のマイク・ピネラ(ブルーズ・イメージ、アイアン・バタフライ)を加えたニュー・カクタス・バンドを組むのですが、ハードロックにこだわらなかったことが逆に中途半端に受け止められたのか、セールス的にはイマイチで「Son Of Cactus」1枚で解散してしまいます。この”Hook Line And Sinker”はサザンロック的な味わいがなかなか好きなんですが…