長年の住処だったEpicを離れABCと契約したポコは、この年心機一転の「Head Over Heels」をリリースします。リッチー・フューレイが辞め4人となって結束が固まった時期です。ティモシー・シュミット作の”Keep On Tryin’”はシンプルなつくりの曲ですがハーモニーも素晴らしくこのアルバムを代表するナンバー。
https://www.youtube.com/watch?v=Q0OIrdrUs1I
トム・スコットのLAエクスプレスをバックにしたライヴ盤を出した後、取り組んだ新作はクルセイダーズやロベン・フォード(g)、ジョン・ゲリン(ds)らクロスオーヴァー系のミュージシャンが加わった「The Hissing Of Summer Lawns」で、これ以降徐々にソウル・ジャズ的な音作りに傾いてゆきます。「Court & Spark」の路線をさらに推し進めた感じです。都会的で軽快な”In France They Kiss On Main Street"はそのオープニング曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=sEgcHrbyTgk&feature=emb_logo
ダン・フォゲルバーグはほとんどの楽器をこなす才能の持ち主で、「Captured Angel」では、アル・パーキンスのsteelgとデイヴィッド・リンドレイのfiddle以外のパートをすべてこなしています。ストリングスを導入した大げさすぎるイントロは別にすると曲の粒は前作並みに揃っています。ドラマティックな展開を見せる”The Last Nail”は、初めて聞いたフォゲルバーグのナンバーでもあります。当時のバック・バンドのフールズ・ゴールドは翌年独立しAristaからデビューすることとなります。
https://www.youtube.com/watch?v=zWH_nvLK7jc