Another Days

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ホワイトスネイク、スウィッチ

【金曜レアライヴ】Whitesnake@Washington 1980
 
ちょいとまとめるとパープル解散後契約の関係で英国での音楽活動が出来なかったデイヴィッド・カヴァーデイルはロジャー・グローヴァーのprodで2枚のソロを出しますが、演奏は英国で、歌はドイツで録音という形だったといいます。折からのこうした音楽への逆風もあってセールス的には失敗。契約が切れライヴ活動可能となって組んだホワイトスネイクは、旧知のミッキー・ムーディーやバーニー・マースデンを中心に泥くさいファンキーロック分野の人たちを中心に人選。初期のホワイトスネイクはカヴァーディルのこうした音楽性を生かしたブルージーなものとキャッチーなメロディーのロックの2本立てでした。ただそれではセールス的には苦しいので元パープルのメンバーが順番に参加。「Lovehunter」('79)では3期パープルの3人が顔をそろえることになります。「Ready An Willin’」(’80)のツアーを収めたこのワシントンのライヴではブルーズとポップの2本線で進むホワイトスネイクの貴重なドキュメントです。ただポップ路線の曲がわかりやすさを追求するため大味なハードロックに近づき、結果としてこの時期のライヴ盤(スタジオで加工した部分が鼻につくので個人的にはイマイチ。78年のハマースミス・オデオンのライヴは素晴らしいのに)が大ヒットした為この路線が強調されブルース色が薄くなってゆくのです。80~81年にかけてがホワイトスネイクの最初のブレイクでした。
 
【名曲リレー1550】over#3
■Love Over And Over Again / Switch('80)
ジャーメイン・ジャクソンのprodでデビューしたオハイオ出身のスウィッチは、80'sに入ってデバージ兄弟が独立したデバージも有名になりました。どこで知ったか忘れましたが「This Is My Dream」('80)から。白人っぽさも感じさせるスウィートソウルでAOR的なムードもあります。
 
 

長年の住処だったEpicを離れABCと契約したポコは、この年心機一転の「Head Over Heels」をリリースします。リッチー・フューレイが辞め4人となって結束が固まった時期です。ティモシー・シュミット作の”Keep On Tryin’”はシンプルなつくりの曲ですがハーモニーも素晴らしくこのアルバムを代表するナンバー。

https://www.youtube.com/watch?v=Q0OIrdrUs1I

 

トム・スコットのLAエクスプレスをバックにしたライヴ盤を出した後、取り組んだ新作はクルセイダーズやロベン・フォード(g)、ジョン・ゲリン(ds)らクロスオーヴァー系のミュージシャンが加わった「The Hissing Of Summer Lawns」で、これ以降徐々にソウル・ジャズ的な音作りに傾いてゆきます。「Court & Spark」の路線をさらに推し進めた感じです。都会的で軽快な”In France They Kiss On Main Street"はそのオープニング曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=sEgcHrbyTgk&feature=emb_logo

 

ダン・フォゲルバーグはほとんどの楽器をこなす才能の持ち主で、「Captured Angel」では、アル・パーキンスのsteelgとデイヴィッド・リンドレイのfiddle以外のパートをすべてこなしています。ストリングスを導入した大げさすぎるイントロは別にすると曲の粒は前作並みに揃っています。ドラマティックな展開を見せる”The Last Nail”は、初めて聞いたフォゲルバーグのナンバーでもあります。当時のバック・バンドのフールズ・ゴールドは翌年独立しAristaからデビューすることとなります。

 

https://www.youtube.com/watch?v=zWH_nvLK7jc