【月曜はバーズの30曲】17・Yesterday's Train('70)
後期の「Untitled」というアルバムは名曲満載なのですがマッギン以外のメンバー、クラレンス・ホワイトやジーン・パーソンズの頑張りも目立ちます。「Sweetheart Of Rodeo」からdsとして参加したパーソンズは、後のソロでもマルチプレイヤーぶりを発揮するのですが、一世一代の名曲”Yesterday's Train”ではゆったりとしたgに乗せて気持ちよさそうに歌います。この合の手を入れるハーモニカもまた格別に心地いいのです。
https://www.youtube.com/watch?v=bWjhDme6XnA
【名曲リレー2009】my#3
■Out Of My Head / The Kiki Dee Band(’74)
「I’ve Got Music In Me」はキキ・ディー・バンドという名義になっています。フィル・カーティス(b~元スピリット・オブ・ジョン・モーガン)、ジョー・パートリッジ(g~元デイヴィッド・エセックス・バンド)、バイアス・ボシェル(kb~元トゥリーズ)、ロジャー・ポウプ(ds~元フックフット)というマニアックな経歴の面々がバック。曲も各人が持ち寄ってのもので、当時AORという言葉は存在してませんが、アダルトな音作りです。“Out Of My Head”はパートリッジ作のバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=e71Guwg1Z9k
【先週の読書】
22081■かのこちゃんとマドレーヌ夫人 / 万城目学(角川文庫)
去年読んで予想外にほっこりした小学1年生と猫と犬の物語。なんかの拍子でヘビロテの予感大いにあります(2010)
これは相当懐かしい。最近は新装版も出てるみたいですが、単行本から加筆された最初の文庫。
原田マハさんの兄で小説よりもエッセイの方が有名だった
原田宗典さん。
余貴美子さんがいた東京壱組という劇団の座付き作家もやられてた記憶ありますが、いろいろありまして(謎)、筆を断っていた時期もあり小説は、キャリアの割にありません。89年に出た「スメル男」は当初スルメ男と誤読されることが多かったと言われますが、東京全体を嘔吐させる匂いを出す男の話。「僕」その匂いに気付かなかったのは「僕」が嗅覚を無くしていたからなのですが、コメディ調にはじまり謀略サスペンスからちゃんとエンタメ作品として完結していて当時大
喝采でした(1989)。
犯人を捜すような(もっともこの映画は、それが焦点ではないけど)ミステリ映画で、やっていけない事は、事実と違う部分を映像化する事でしょう。小説なら許される事が、なぜいけないのかは、映像が直接的に視覚に訴えるからでしょうか。謎の人物カイザー・ソゼを、シルエットながら冒頭に登場させてます。ほとんどが
ケヴィン・スペイシーの真実と虚構が入り混じった供述による、回想から成り立っている本作で、冒頭にソゼ≠スペーシーと見せてしまったのは、いかにもフェアじゃない気がします。但し、スペーシーはホントの事言ってるとは限らないよ、と途中で匂わせるあたり、ますます混乱してくる。なぜここまで回りくどいやり方をしなければなかったのか? 6週前の事件は?と、謎はふくらみ何度も見たくなる、という塩梅。反則だけどおもしろい作品であるのは、確か。
ブライアン・シンガー監督は当時まだ20代だったという。他には、ス
ティーヴ・
ボールドウィン(この兄弟は皆俳優だ)、
ベニチオ・デル・トロ、ケヴィン・ポラック、
チャズ・パルミンテリ、スー
ジー・エイミスら。女性陣が少ないので、華やかさには欠けますが、一気に見せます。コバヤシなる人物を演じた、ピート・ポスルスウエイトは、どう見てもイギリス人ですけど。当時もう違和感も感じなくなってたカタカナ邦題(最初にこういう違和感を感じたのは「ヴィジョン・ク
エスト」でしたが)のこの作品。ちょっと反則な部分ありますがよく出来たミステリ映画でした。夜中にふと「カイザー・ソゼって何の名前だったっけ?」と思い出すことたまにあります。