Another Days

tomorrow's another day、some say …

リンダ、トラフィック

【水曜西海岸@75】リンダ・ロンシュタット
当時のBF、ジョン・デイヴィッド・サウザーの重要曲を取り上げたリンダ・ロンシュタットの「Prisoner In Disguise」は全米的なブレイク前夜の勢いを感じます。モータウンから同時代のJTやフィートのナンバー、そしてドリー・パートンなどカントリー~フォーク系のナンバーもカヴァーし取り上げる曲の幅広さも話題になりました。前作でも取り上げたアンナ・マクガリグルのこの曲はしっとりとした美しさが漂います。
 
【名曲リレー1576】shoot#3
■Shoot Out At The Fantasy Factory / Traffic('72)
ジャマイカで録音された「Shoot Out At The Fantasy Factory」はマッスル・ショールズの有名なスタジオ・ミュージシャンのデイヴィッド・フッド(b)とロジャー・ホーキンス(ds)更にバリー・ベケット(kb)をメンバーに加えたもので、この辺のスタジオ職人がヨーロッパツアーまで同行した(その模様は次のライヴ盤に)のは意外でした。そのタイトル曲は辛口のメロディーでざらついた質感があります。全編リーバップのpercとファズっぽいg(ウィンウッドが弾いてます)が耳に残ります。
 
 
 

 

 

こうした西海岸サウンドの明るく乾いた感じは本国では74~75年をピークとして、やや時差をおいて世界中に広がっていきました。日本では名古屋から登場したセンチメンタル・シティ・ロマンスが細野晴臣のprodでCBSソニーからデビュー。明るくポップなサウンドで注目を浴びましたが、NMM誌では中村とうよう編集長の辛評もまた話題となりました。

 

ダン・フォゲルバーグはほとんどの楽器をこなす才能の持ち主で、「Captured Angel」では、アル・パーキンスのsteelgとデイヴィッド・リンドレイのfiddle以外のパートをすべてこなしています。ストリングスを導入した大げさすぎるイントロは別にすると曲の粒は前作並みに揃っています。ドラマティックな展開を見せる”The Last Nail”は、初めて聞いたフォゲルバーグのナンバーでもあります。当時のバック・バンドのフールズ・ゴールドは翌年独立しAristaからデビューすることとなります。

 

https://www.youtube.com/watch?v=zWH_nvLK7jc