Another Days

tomorrow's another day、some say …

ケイト、ジャム

【月曜の女たち】ケイト・テイラー
 
シスター・ケイトことケイト・テイラーが来年に「Sister Kate」50周年で新作を出すことがケイトのつべチャンネルで告知されましたが、すっかりおばあさんになったケイトに続いてのピーター・アッシャーの姿にもちょっとびっくりでした。それに先駆けたこの”Beautiful Road”、画像は若い頃の写真のスライドショーですが、声も若いので昔のものでしょう? ちゃんとしたアルバムは3枚しか出てないんですが、いい曲です。
 
【名曲リレー1476】phone#3
■Girls On The Phone / The Jam('79)
 
ジャムが頭角を現したのは3枚目の「All Mod Cons」あたりからですが全英#1となった”The Eton Rifles”が入った「Setting Sons」が個人的なジャムとの出会いの1枚として忘れられません。小気味よい”Girls On The Phone”は1曲目で、電話で話すGFの事を歌ったラヴソングですがちょっと皮肉っぽい歌詞も面白い。
 
【先週の読書】
・ブラック・ベルベット / 恩田陸双葉社
オネエ言葉のウィルス・ハンター(米国製薬会社勤務)、神原恵弥(かんばらめぐみ)シリーズ第3弾。今回はトルコを舞台に「全身に黒い苔の生えた死体、入国後に消息を絶った気鋭の女性科学者」の謎を追う、という導入から、こういう終わり方だったっけ!といういつものエンディングまで、独特の世界観。一周の観光ものなので本筋よりもナザール・ボンジュウ(トルコの目玉のお守り、鬼太郎のオヤジみたい)とかアルテミス(卵を体に付けた奇怪な女神像、トルコのイフェソス遺跡が有名)とか脇道のエピソードがおもしろい。あとパンデミックは必ず来る、と5年前のこの作品で予言しております。
今年は新作2作を含む21冊恩田さん読みまして、オンダーワールドにますます惹かれております。
・あのころ、早稲田で / 中野翠(文藝春秋)
作者の大学時代の4年間('65~'68)を描いたエッセイ風作品。学生運動が活発で「立派な左翼になり切れなかった」頃の話。後追いの僕(62年生まれ)は、60'sの音楽、映画、風俗によって前向きないい時代だったのだなあ、とつい思ってしまうのですが、当時大学生なら、心平穏で過ごせない、無傷ではいられない時代だったような印象を受けます。表紙は佐々木マキさん。
アラバスターの手 / A.L.N.マンビー(国書刊行会)
まとまって紹介されるのは本邦初のA.L.N.マンビーの作品集。古式ゆかしいというか古色悄然とした前世紀の英国怪談で、どれも古文書や墓碑や肖像画や古い屋敷にまつわる話。作者は大戦中に捕虜となり収容所で書き上げたのがこの作品集といいます。意外とあっさり味ではありますが… 解説を読まないと理解しにくい(題材とか)のです。