Another Days

tomorrow's another day、some say …

P・ウイアード、AFT

【月曜の女たち】エリン・グレイス

ユーリズミックスデイヴ・スチュワートが、ツーリスト結成以前の74年に組んでいたプラチナム・ウィアード(Platinum Weird)というバンドがあって、ここのvoがグレイス。ただこの人が失踪した為アルバムは出せず、この時代の音源が06年にまとめられた「Make Believe」とのこと。そこのは未収録ながら、ジョージの”This Guitar”のカヴァーもあったようです。

でもこれは真っ赤な嘘で、ラトルズのように作られた伝説。真相は、この”This Guitar”は、ジョージ・ハリスンが92年にデイヴに依頼した音源を06年に息子ダニー、リンゴ・スター、グレイスことカーラ・ディオガルディ(vo)が参加して完成したもの。14年に出たジョージのApple Boxで「帝国」にボーナスとして加えられています。

https://www.youtube.com/watch?v=dEHJaLJZxjw

https://www.youtube.com/watch?v=1SG8haYPLD4

 

【名曲リレー1490】of the night#3
Queen Of The Night / Automatic Fine Tuning ('76)
 
確か日本では出てなかったと思うオートマティック・ファイン・チューニングの唯一作「AFT」('76)から。数日前に別のグループで書いたら、未聴の方を含め意外なほど藩王があってびっくり。僕も現物は見たことない人たちですけど。ほとんど知らないg二人(ポール・マクドネルとロバート・クロス)のツインリードで聞かせるギターロックで、76年にはずいぶん懐かしい感じもします。歌入りのナンバーはこの”Queen Of The Night”のみ。後は組曲風の長いインスト。ウィッシュボーン・アッシュ好きな人はOkかと。リリースはCharismaから。bassの人がジリ・スマイスのマザー・ゴングに加わったこと以外情報なしというのもなんか潔い。
 
 
 
 

【先週の読書】

21002■罪の声 / 塩田武士(講談社)
去年劇場で見た唯一の映画は星野源ファンの奥さんに連れられて行った「罪の声」でした。3年ぶりの再読ですが、映画見た時も詳細はすっかり忘れてました。ほぼ忠実な映画化でしたが、映像ならではの省略や設定替えもあって、まあどちらも面白いかと思います。あとがきで「会社名」は変えても史実に忠実に描いたとあります。作中、曽根(映画では星野源)が事件の事をネットで調べ、音声ファイルを再生するシーンありますが、現実のwikiには「子供の声が使われた」とはありますが(その部分はフィクションかと思ってた)当然そんな再生音源はありません。(2016)
21003■沖晴くんの涙を殺して / 額賀澪(双葉社
去年読書グループで「ウィンドノーツ」を教えてもらった人です。僕はこの人2冊目で、表紙からしラノベ風(でもこの表紙はまあ好きな感じ)。震災で家族を失い「死神」と取引して喜び以外の感情を失った男子高校生と余命1年の元高校音楽教師の交流、という話。主人公の感情が一つずつ戻ってくるあたり「どろろ」の百鬼丸を思い出します(古いね…もちろん白黒のアニメ世代です)。いきなり葬式の場面から始まり、章のはじめには現在があって、しばらくして回想に入るという構成を取っています。無理やりジャンル分けするとファンタジーなのかな? (2020)
21004■虚談 / 京極夏彦 (角川書店)
怪談というよりもちょっと気味悪い話9編。タイトル通りどれもどこかに「嘘」が混じってます。ガチャガチャの消しゴム人形をふざけて拝み放置したら祟ったという「キイロ」、明治時代の古びた写真の女が後ろに立つ「ちくら」がいい。なんか座りの悪い結末ばかりで、不安な気持ちになったら京極さんの勝ちだな。(2018)
21005■四畳半神話大系 / 森見登美彦 (角川文庫)
この世界観はドラッグのように禁断症状が起きてくるような予感あり。(2005)