Another Days

tomorrow's another day、some say …

エアーズ、PAL

【ケヴィン・エアーズの30曲+】6・Interview('73)

98年に発掘されましたが72年にエアーズは「Banana Follies」というミュージカル風ヴォードヴィル・ショーを企画しており10月にBBCでOAされました。この時のバックはアーチボールド(独立したオールドフィールドに代わってアーチー・リゲット(b)+ホール・ワールドの面々+)でした。

アーチボールドはあくまでも「バナナ・フォリーズ」の為のバンドだったようで、次に組んだのはデカダンスというバンド。カーンにいたスティーヴ・ヒレッジ(g)を加え演奏力を強化。エディ・スパロウ(ds)、アーチー・リゲット(b,vo)の4人で仏ツアーを72年暮れに行うんですがこの時のレアなライヴがあります(コメ欄)。ただヒレッジのゴング参加でこのバンドも短命に終わりますが、このメンツで73年に出る4th「Bannamour」をレコーディングします。ユーモラスなやつ(”O Wot A Dream”)から真摯なやつまで多彩な1枚。シリアスな方でまず1曲。旧友マイク・ラトリッジが浮遊感溢れるorgを弾く”Interview”。グランジなgはエアーズです。このアルバム評価低いけどサード以上に好きです。

https://www.youtube.com/watch?v=B7lPlVfDIaI

 

【名曲リレー2142】ghost#2

■Ghost Story / Paice Ashton Lord(’77)

パープル解散後ジョン・ロードと旧知のトニー・アシュトンがイアン・ペイスと始めたユニットのPALはハードロックに疲れたロードとペイスの息抜きともいえる趣味的なR&Bでアシュトンの色が濃いビッグバンドロックです。コージー・パウエルの推薦で加わったベイブ・ルースのバーニー・マースデン、オーディションで選ばれたストレッチのポール・マルティネズ、アシュトンのリヴァプール時代の仲間であるハウイー・ケイシー(tp)らブラスやマッキンレーズのコーラスを加えた編成。アシュトンの奇人ぶりもうかがわれるBBCライヴから。

https://www.youtube.com/watch?v=TaDCow-aLiw

https://www.youtube.com/watch?v=whYnCEsptxM

 

【先週の読書】

22129■回転扉 / 半村良(ハルキ文庫)
明治生まれの死んだ父親が若い姿で現れるという話は「異人たちとの夏」(山田太一)を思い出しますが、ここでは明治生まれが今(連載時とすると1974年)の軟弱な日本を憂い戦前の軍国主義に戻そうとする。それが前半。後半はそうした復活した男たちの右翼化を止めるために活動する左翼ゲリラを兄に持った男の話。唐突に終わるエンディングは謎ですが、作者は軍国主義、右翼化への警鐘をテーマにしてるらしい。半村作品としては小粒ですが、僕は結構楽しかった(1975→1999)
22130■横浜大戦争・川崎 町田編 / 蜂須賀敬明(文藝春秋
シリーズものの難しい所はいつも同じでは飽きられちゃうところ(愛すべきワンパターンというのもありますが)ですね。今年出た第3作は、川崎の土地神が横浜の土地神に宣戦布告、そこに町田の土地神が絡んでくる話。まあいつもと一緒です(^^;(2022)

22131■絆回廊  新宿鮫X / 大沢在昌(光文社)

新作の順番待ちに「金石」が出てくる前々作を復習。この頃はまだ桃井も晶もいたのだ。