Another Days

tomorrow's another day、some say …

JGP、エヴァリー

【木曜はクリムゾン関係】マイケル・ジャイルズ

初期の2枚で叩いてるマイケル・ジャイルズは、結成前からのフリップの仲間でしたが、ツアー疲れもあって脱退、その後マクドナルド&ジャイルズを経てセッション活動に入りました。調べてみるとジャクソン・ハイツ、レオ・セイヤー、ナットシェルなど実に渋いところで顔を出したりしてるのですが、個人的にはブリジット・セント・ジョンのBBCライヴで、メンバー紹介の際「オリジナル・キング・クリムゾン、マイケル・ジャイルズ」のコールに大きな拍手が沸いたのが印象的でした。

今日紹介するのはキャラヴァン他のbass、ジョン・G・ペリーのソロ「Sunset Wading」('76)で、ジャズロック、フォークの要素を取り入れた牧歌的コンセプト・アルバムの傑作です。ジャイルズ=ペリーの切れのいいリズムがカッコイイ。絡むviolaはキャラヴァンのジェフリー・リチャードソン。ブリティッシュもヨーロピアン・ロックだ!というウルトラC的コンセプト(たかみひろしさん談)で、キングのユーロロックシリーズからLP化された事が懐かしい1枚です。

https://www.youtube.com/watch?v=KRNxnpSJ948

 

【木曜はクリムゾン関係】エイドリアン・ブリュー

そういえば初来日のクリムゾンを新潟で見てるんです。「Discipline」時期の。今となってはあまり覚えてないのですけど、いわゆるロックギターとはずいぶん違うものを見たという印象でした。ボウイー、ザッパといった僕の苦手方面の出身のエイドリアン・ブリューは、ギターの限界、可能性に挑戦したようなプレイ(何と言う稚拙な表現!)を聞かせ、クリムゾンに新しい血を流入した感じがありました。動画はボウイのバンドにいた頃のMusik Ladenからです。violinはサイモン・ハウス(ホークウィンドかな)

https://www.youtube.com/watch?v=51KGdHolvEw

【木曜はクリムゾン関係】ビル・ブラフォード

正確にはブルッフォードらしいけど、まあいいや(^^) くしくも今日はお誕生日だそう。イエスからクリムゾンに参加というプログレ天下り。雑音を封印するようなハイテクニックはクリムゾン解散後も磨かれ、ゆえにジェネシス、ナショナル・ヘルスのツアー、ソロ、UK、ブラフォードを経て再びクリムゾンに召集されるという人気ぶりでした。ブラフォードのキャリアで個人的に1枚挙げれば、カンタベリー臭がそこはかとなく漂うブラフォードの「One Of A Kind」ですね。

https://www.youtube.com/watch?v=uim0FMZvADk

【木曜はクリムゾン関係】ゴードン・ハスケル

グレッグ・レイクに続く2代目voがゴードン・ハスケルですが、フリップの旧友ながらずいぶん後に出たボックスではvoパートを差し変えられてしまったりと結構かわいそう。「Liazard」ではゲストのジョン・アンダーソンのvoの方に耳を奪われがちですが、A面の4曲は結構好きです。60'sにはカルトな人気を誇ったビートバンドのフラ・ダ・リーズにいたり、脱退後は加藤ヒロシ(元リンド&リンダーズ)が渡英して組んだジョーに参加(dsはカーヴド・エアーの「Air Cut」で叩いたジム・ラッセル)し、そのジョー山口百恵のロンドン録音に加わった事から、ハスケルディスコグラフィーに百恵ちゃんが加わることになったとか、ヘンなトリヴィアも多い人。ソロは意外なフォークロック路線で人気あります。ディスコっぽいとか言われたジョーは、今聞くと意外とファンキー路線でした。
https://www.youtube.com/watch?v=g8182DTEUeM

【先週の読書2020】(13)3月第4週

・「今昔百鬼拾遺・天狗 」( 京極夏彦新潮文庫

百鬼夜行シリーズの更なるスピンオフとなった、「今昔百鬼拾遺」シリーズは呉美由紀と中禅寺敦子を中心とした謎解き風の連作でした。3つ目のこれを読み終えて期待値が高かったせいか、う~んとうなってしまいますが、この二人が主役ですから広大な蘊蓄が出るわけもなく、これはこれで仕方ないかなあとも思います(上からな意見ですいません)。3つのうちでは「天狗」が一番好き。しかしこの表紙と口絵のあとに新潮文庫の扉が出てくるのですが、すごく違和感(^^;

・平成怪奇小説傑作集1( 東雅夫編、創元推理文庫)

平成時代の30年の怪奇小説を3巻に分けて紹介するアンソロジーの第1巻。「怖くない」という評判ですが、怖さを競うのではなく結構純文学的なものもあるけど、読後感はわるくないです。吉本ばななのスピリチュアルな”ある体験”から宮部みゆきの時代もの”布団部屋”まで15編。発表年代に時系列で並んでるのですが、テーマが重なる部分もあって面白い。ふだんなかなか出会わないような作品もあって楽しめました。いちばんぞわっとしたのは「お供え」(吉田知子)と「命日」(小池真理子)でした。

・鍵のない夢を見る (辻村深月文藝春秋

直木賞受賞作なんですが、それまでの辻村作品とは少し違った、リアル社会をテーマにした脱ファンタジーな短編集。魔が差してしまった女たち、というのが共通テーマ。吉田修一ならもっと意地悪な感じで書くだろうなあ、と思いながら読んでました。「石蕗南地区の放火」が一番よかったです。

 

【名曲リレー1216】soull#2
■Mr.Soul / Everly Brothers('68)
 
このカヴァーは知りませんでした。バッファロー・スプリングフィールドニール・ヤング曲をエヴァリー兄弟がカヴァー。ライ・クーダーのうなるスライドが印象的なバーバンク・サウンドです。