Another Days

tomorrow's another day、some say …

リオン、カー、ヘルハウス

【フルート・フライデー】Remadione / Ian Carr ('72)
 
忘れてましたがイアン・カー(tp,flh)の「Belladonna」('72)はソロ名義でニュークリアス名義ではないのね。ロイ・バビントン(b)、デイヴ・マクレエ(kb)、アラン・ホールズワース(g)らが参加。dsがブライアン・オーガーのところにいたクライヴ・サッカーなので、うまくいえないけどちょっといつもと違う感じにはなってます。”Remendione”はこのアルバムでsaxとflute担当のブライアン・スミス作品。冒頭のけだるいfluteがいいです。途中アラホーさんのうねうねするgをフィーチャー。prodはジョン・ハイズマンだったんですね。
 
 
【名曲リレー1053】darkness#2
■Beware Of Darkness / Leon Russell('71)
 
ジョージ曲ですがこのリオン・ラッセルのカヴァー、イントロの畳みかけるようなピアノ素晴らしい。あとタブラね。すごく効果的。バングラデッシュでもこっちのヴァージョンならよかったのになあ。
 

【映画懐かし地獄】ヘル・ハウス(’73米)

本文に書いてますが、製作は「エクソシスト」よりも前ですけど、(日本)公開は後になった、幽霊屋敷ものの傑作です。派手なSFX(という言い方がすでに古いですが)で怖がらせるのではなく、じわじわとくる1本でした。リチャード・マシスンの原作「地獄の家」(ハヤカワ文庫NV)は今結構な値がついております。

【金曜名画座】ヘルハウス('73米)
監督:ジョン・ハフ
出演:パメラ・フランクリン、ロディ・マクドウォール、クライヴ・レヴィル、ゲイル・ハニカット

原作はリチャード・マシスン(RIP)の同名小説で脚本も担当。日本公開は「エクソシスト」の後で、本格的にオカルト映画ブーム到来!の時期でした。物語の骨格がしっかりとした上に、派手派手演出で大成功した「エクソシスト」と比べると当時ずいぶん地味に感じましたが、よく考えれば、悪魔祓いと幽霊屋敷、ジャンルが違うのですよ。
この種のものの先駆者は以前紹介した「たたり」と言うのがありました。まさに幽霊屋敷な外観のベラスコ邸が、いいムード。黒猫がよぎったり霧が出てたりとムードを盛り上げます。日付と時間がクレジットされ、リアル感が増します。レヴィル演じる物理学者が何故この屋敷の調査を命じられたのか説明されませんが、霊魂の存在を信じずに科学的解明しようとする、なんてもっともらしい。子役として活躍していたパメラ・フランクリンの美しさはこの映画の格調を高めてますね。

ハフ監督は、B級アクションの快作「ダーティー・メリー・クレイジー・ラリー」を撮った人。これはロジャー・コーマンのAIPから独立したAcademy Pictureの「ダーティー~」に続く作品。ホラーとアクションという2本柱で期待されましたが、この会社はあっけなく空中分解した模様です。